低アルコールD2C(Direct to Consumer)カクテルブランド「koyoi」を販売するSEAMとスマドリは、生活者巻き込み型の商品開発プロジェクトを発足したことを発表した。
新型コロナウイルス感染拡大によって“カンパイ”の機会が減ったZ世代に向けて、飲用シーンを起点とした商品開発を行うとしている。
なお、開発した商品は7月から、スマドリが運営するスマドリバー渋谷と、SEAMが運営するECサイトで発売し、Z世代の“カンパイ”の機会創出を目指すとのことだ。
スマドリは、お酒を飲む人も飲まない人もお互いが尊重し合える社会の実現を目指す「スマートドリンキング」を推進するため、2022年1月にアサヒビールと電通デジタルが共同で設立。「お酒を飲まない/飲めない」人に焦点を当て、デジタルを中心としたコミュニケーション活動の設計やデータマーケティングを行っている。
多様な生活者ニーズの把握や理解を促進することで、アサヒビールの「お酒を飲まない/飲めない」人との関係強化、多様性を尊重し合える環境づくりを推進する商品やサービスの展開、体験の場の創出など様々な取り組みを支援しているという。
一方、「koyoi」は、世界各地から厳選したフルーツとハーブとスパイスを用いた相性の良いお酒を組み合わせることで、素材本来の香りや味わいを引き立たせた低アルコールカクテルのブランド。
アルコール度数3%で保存料・人工甘味料・着色料は一切使用していない体に優しいカクテルを、自社で企画からレシピ開発、ECを中心とした販促まで、ワンストップで展開している。
デジタルコミュニケーションを中心に規模を拡大し、2022年度会員数は前年度と比べて500%成長となっているとのことだ。
今回のプロジェクトは、お酒を「飲まない/飲めない」人も楽しむことができ、飲み方の多様性を推進するスマドリと、シーン起点でのレシピ開発/低アルコールで無理なく楽しめるお酒文化創出を目指すSEAMが共同で、Z世代が参加するワークショップを実施することで、Z世代の気持ちに寄り添う商品開発に挑戦。
ワークショップには、Z世代の「koyoiファン」「スマドリアンバサダー」「インフルエンサー」とスマドリバー渋谷のバーテンダーが参加し“誰かと大切な時間を共有する”をテーマに、商品開発に向けて「飲みたくなるシーン」と「そのシーンに合うお酒のフレーバー」などのアイデア出しを実施。
出てきたアイデアを基にスマドリとSEAMが複数の試作品を製造し試飲などを経て商品化するとしている。
第1回のワークショップを3月にスマドリバー渋谷で開催し、7月に発売する商品のアイデア出しを実施。具体的な飲用シーンとして「テラス席のバルで友人にバースデーサプライズ」「夏夜のバルコニー」「花火大会でダブルデート」などのアイデアが生まれたという。
なお、4月1日にスマドリバー渋谷で試作品の試飲会を実施。商品開発の背景や過程はオンラインで公開するとのことだ。
また、20歳~27歳の男女270名に対して「お酒や飲み会に関する調査」を実施。
その結果、「新型コロナウイルスの流行によって、大人数(20名以上)でカンパイする機会が減ったと思う:77%」「大人数でカンパイする機会は減ったが、より自分たちらしいと思えるカンパイのシーンは増えたと思う:57%」「カンパイがしたいという気持ちはある:76%」などの回答が得られたとしている。
これらのデータからZ世代が”カンパイロス”に直面した一方で「自分たちらしいお酒の楽しみ方を求める気持ち」があることがわかったとのことだ。
SEAMとスマドリは、今回の共同開発プロジェクトを通じて「新しいお酒の楽しみ方」「飲み方の多様性」の実現に向けて取り組むとのことだ。
「お酒や飲み会」に関する調査概要
期間:2023年2月21日~22日
対象:大学生・大学院生・既卒生/男女270名、年齢:20~27歳
方法:インターネット
エリア:全国