LGBTQ等の性的マイノリティに関する調査研究、社会教育を行う認定NPO法人虹色ダイバーシティは、婚姻平等(同性婚)が実現した場合に結婚する可能性のある人数、それによる結婚関連イベント等の経済効果の推計を発表した。
なお、推計には、法政大学 グローバル教養学部 助教 平森 大規先生および「Business for Marriage Equality」キャンペーン運営メンバーが協力したとのことだ。
■試算結果
●婚姻平等(同性婚)が実現した場合に結婚する可能性のある人は246,455人(123,227組)
<調査方法>
2020年国勢調査の未婚者の人数に、LGB人口割合2.1%と未婚率を乗じて算出
●LGBTQのメンタルヘルスが10%〜20%改善すると仮定した場合の社会的損失の低減効果は119億円〜855億円(年間)
<調査方法>
LGBTの自死による社会的損失1,188億円〜4,277億円から推計
※デンマークとスウェーデンでは、同性婚の実現前後で同性パートナーのいる人の自死率が46%減少したという調査もあるが、今回は短期的な効果として仮に10〜20%で算出
●結婚イベントによる直接効果+間接効果は8,110億円、雇用効果7万4千人
<調査方法>
結婚市場の経済波及効果推計 2021「リクルートブライダル総研」調べから、結婚1組あたりの経済波及効果658万円を用いて計算。(結婚イベント:挙式、披露宴・ウエディングパーティ、結婚前イベント、婚約記念品・指輪、写真関連等)
なお、推計に使用された参考資料は以下の通り
●LGB人口割合
(人口割合には2019年に大阪市で実施された無作為抽出調査で同性愛者、両性愛者と明確に回答した2.1%を使用)
●LGBTの自死による社会的損失
●結婚市場の経済波及効果推計 2021『リクルートブライダル総研』
<参考>
NPO法人虹色ダイバーシティ『婚姻平等(同性婚)が実現した場合に結婚する可能性のある人数、それによる結婚関連イベント等の経済効果の推計』