総務専門誌『月刊総務』を発行する月刊総務は、全国の総務担当者を対象に「SDGsについての調査」を実施し、結果を公表した。

■約7割の企業がSDGsに取り組んでいる

所属している会社がSDGsに取り組んでいるか尋ねたところ、約7割が「取り組んでいる」と回答。

<取り組んでいる内容/一部抜粋>
●CO2削減(低排出係数への切替、太陽光発電の導入)
●LED化工事により、オフィス使用電力量は、2018年から2020年にかけて前々年比78%まで削減。
●節水型トイレタンクに交換。
●会議開催時には、どのゴールを目的としているか会議資料にアイコンを入れて意識する。
●フードバンクへ食料の提供。
●紙の名刺を希望者のみの発行とし、基本的にはWEB名刺を利用している。また、紙の名刺も再生紙としている。

所属している会社がSDGsに取り組んでいるか

■半数以上が2030年に自社が達成すべきゴールを定めていない

SDGsに取り組んでいる企業に対し、2030年に自社が達成すべきゴールを定めているか尋ねたところ、半数以上が「定めていない」と回答する結果に。

半数以上が2030年に自社が達成すべきゴールを定めていrるるkるかるか

■SDGsに期待するメリットは「会社のイメージ向上」が最多

SDGsに取り組むことでどんなメリットがあると思うか尋ねたところ、「会社のイメージ向上」が69.0%で最多となった。

一方で、実際に取り組んでいる企業に対して実感しているメリットを尋ねたところ、最も期待が多かった「会社のイメージ向上」は45.7%と、実感できている企業は半数に満たない結果に。

また、SDGsに取り組んでいる企業の23.5%はメリットを実感していないことも判明。

SDGsに期待するメリット

■SDGsに取り組んでいない理由は「人手がない」「何から始めたらよいかわからない」など

SDGsに取り組んでいない企業に対し、取り組んでいない理由を尋ねたところ、「人手がない」と「何から始めたらよいかわからない」が45.8%で最多となった。

SDGsに取り組んでいない理由

■SDGsに取り組む上での課題

SDGsに取り組む上での課題を尋ねたところ、「取り組みを社内に浸透させるのが難しい」が56.0%で最も多く、「事業をSDGsと結びつけるのが難しい」が48.3%、「取り組みを社外にアピールするのが難しい」が32.8%と続く結果に。

SDGsに取り組む上での課題

■7割以上がSDGsの取り組みについて情報開示。

SDGsの取り組みについて情報開示をしているか尋ねたところ、72.8%が「している」と回答。

SDGsの取り組みについて情報開示をしているか

■9割以上の総務がSDGsをもっと推進したい

総務として、SDGsをもっと推進したいと思うか尋ねたところ、「とても推進したい」と「やや推進したい」が合わせて92.2%と、9割以上が推進したいと思っていることがわかった。

推進したいと思う理由/一部抜粋>
●会社の市場価値向上に繋がる。それを総務主体で実現できるなら、総務も稼げる部門になるため。
●EMS活動と重なる点も多いため、従業員の理解促進のために取り組みたいと感じる。
●欧州などの状況をみると、取り組まない企業は生き残れないと思うため。

総務として、SDGsをもっと推進したいと思うか

■SX(サステナビリティトランスフォーメーション)を理解できている総務は1割未満

SX(サステナビリティトランスフォーメーション)とはなにか知っているか尋ねたところ、「よく理解している」は7.8%にとどまり、30.2%が「言葉を聞いたことがない」と回答。

SXとはなにか知っているか

■7割以上が自社もSXに取り組むべきだと回答

自社もSXに取り組むべきだと思うか尋ねたところ、73.3%が「はい」と回答。

<取り組むべきだと思う理由/一部抜粋>
・SDGsに取り組む上で事業にいかに反映させるかが重要だと思ったから。
・取引先とのビジネスの必須条件となってくると思うため。
・事業に反映させないと経営陣の理解を得にくいから。

<取り組む必要がないと思う理由/一部抜粋>
・コスト的に合わない。
・言葉が先行しているが、下地ができていないので啓発できない。
・現時点では理想的過ぎて時期尚早に感じるため。

自社もSXに取り組むべきだと思うか

【調査概要】
調査名称:SDGsについての調査
調査機関:自社調査
調査対象:『月刊総務』読者、「月刊総務オンライン」メルマガ登録者ほか
調査方法:Webアンケート
調査期間:2022年12月12日〜2022年12月24日
有効回答数:116件

<参考>
月刊総務『SDGsについての調査』