買い物データから栄養管理をするアプリ「SIRU+(シルタス)」を運営するシルタスは、購買データから⽣活習慣病リスクを予測する実証実験を実施することを発表した。
シルタスが開発、運営している「SIRU+」は、購買データを栄養素に変換することで、日々の買い物から自動で栄養の偏りをチェックするスマートフォンアプリ。
決済の履歴を栄養素に変換するので、ウェアラブルデバイスのように自動でデータを取得できるとしている。
購買データをヘルスケアに活用する先行研究として、欧米では食料品店の販売データベースと人口統計データや健康データを関連づけて、生活習慣病を発症するリスクを検証する実験が行われ、その有用性が認められているが、日本国内ではほぼ行われていないという。
そこでシルタスは、「2022年度 第1期 PoC Ground Tokyo」の事業として、購買データから⽣活習慣病のリスクを予測する実証実験を実施し、誰もが日常的に行っている買い物から病気リスクを予測できるかを検証するとのことだ。
検証の有用性が認められれば、検査をせずとも疾病リスクの予測や未病のための適切な食のアプローチができるようになり、健康非関心層においても病気の早期発見につなげることが可能となる。
なお、購買データは小売流通企業が各々で保持しているため、オープンなデータとして活用することが難しいという課題があるが、国や自治体と連携しながら購買データをヘルスケアに活用することの有用性を検証することで、購買データの利活用を進め、社会課題解決の一助となることを目指すとのことだ。
■実証実験の概要
SIRU+で取得した購買データならびに栄養素データと、⽣活習慣病検査データの相関性を分析することで、購買データから⽣活習慣病リスクの予測モデルが立てられるかを検証。
【検証期間】
約2か月間
【検証参加人数】
106名
【協力企業】
PROUMED
【検証内容】
(1)SIRU+連携スーパーで買い物、または買い物した食材をSIRU+に登録することで、購買データを栄養素に変換。
(2)PROUMEDが運営する血液検査キットで採血をし、生活習慣病リスクを算出。
(3)SIRU+で変換された栄養素データから算出した生活習慣病リスクの予測モデルが、実際に血液検査で算出された⽣活習慣病リスク(生活習慣病13項目の数値)に対して相関するか検証。