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インテージは、全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ、SRI+®(全国小売店パネル調査)をもとに、日用消費財の中で何がより売れたかを、推定販売金額の伸びから振り返る「2022年、売れたものランキング」を発表した。
1位:検査薬は8月に前年比6.7倍、自宅療養用などに市販薬も7月以降に大幅増
新型コロナ3年目、1位となったのは検査薬となった。昨年同時期比で277%と大幅に数字を伸ばしたが、その主因となったのがコロナ用の抗原検査キット。
第7波の拡大が急速に進んだ夏頃から売り上げが伸び、7月に363%になると8月には667%にまで続伸。9月、10月も前年比4倍程度となっている。
また、同じくコロナ関連で売れたのが市販薬。オミクロン株がのどの痛みが強いなどもあり、5位の口腔用薬は136%、特に感染が拡大した7月・8月は前年の倍近くまで数字が伸びた。
同じく咳を鎮めたり、痰を喉から喀出しやすくする8位の鎮咳去痰剤も123%、コロナ禍になり衛生意識の高まりとともに販売が振るわなくなっていた13位・総合感冒薬(113%)も7月以降に特に大きく数字を伸ばしている。
■外出増で鎮暈剤(酔い止め)、化粧品も増加。マスク緩和などもあり口紅、ほほべに復調
昨年との違いを見るために、2021年の売れたものランキングと販売苦戦ランキングの上位10カテゴリーを比較した。
オートミールなど昨年1位、今年も2位と続けて売れたものがある中、目を引くのがマスクで隠れる部分の化粧品。
昨年の販売苦戦ランキングには3位・ほほべに、6位・口紅が入っているが、今年になると売れたものの上位に顔を出していて、4位・口紅は145%、12位・ほほべにも114%と、外出増やマスク緩和などの影響などもあり復調の気配がうかがえる結果に。
■販売苦戦もコロナ影響が強いものが多数
今年販売苦戦したランキングでは、1位は殺菌消毒剤で82%となった。コロナ禍では建物などに入るたびに置いてあった手指消毒剤を含むカテゴリーで、以前より利用頻度や持ち運んでいる人が少なくなっている可能性があるとしている。
次いで、2位は体温計(83%)、3位は洗濯のり(84%)、4位・海藻サラダ(87%)などが続いている。
【調査概要】
集計期間:2022年1~10月
指標:販売金額の前年同期比、2019年比(1-10月)
対象:食品・飲料・日用雑貨品などのインテージ標準カテゴリー
<参考>
インテージ『2022年、売れたものランキング』