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海外留学支援を行うワールドアベニューでは、2022年11月現在のオーストラリアのワーキングホリデーの実情を明らかにする目的で、【これから渡航を検討している人】および【2022年11月時点でオーストラリアにワーキングホリデーで滞在している人】を対象にアンケート調査を実施。
同レポートでは、オーストラリアと日本の賃金格差およびワーキングホリデー制度の全体像に加え、オーストラリアのワーキングホリデー検討者の意向状況やオーストラリアでワーキングホリデー中の日本人が稼げているのかを分析しているという。
■日本とオーストラリアの賃金格差
1.日本・オーストラリア・アメリカで比較する平均年収の差
OECDのレポートによると、米ドル基準で比較した2010年から2021年まで日本の賃金に変化がみられないのに比べ、アメリカやオーストラリアの平均年収は継続的に増加をしているという。
特に2019年から2021年にかけて、アメリカやオーストラリアでは顕著に平均年収の増加傾向を示しているとのことだ。
2.東京都とオーストラリアの最低賃金比較
東京都の最低賃金とオーストラリアの非正規最低賃金時給を比較してみると、為替影響を加味しても1.7倍〜2倍の差をつけてオーストラリアの最低賃金が東京都よりも高い水準となっているという。
また円安に大きく動いた2022年においては、その差はなんと2.26倍まで広がっており、2022年11月の豪ドル円レートが95円付近であることを考えると、円換算での賃金格差はさらに広がっているとのことだ。
■オーストラリアのワーキングホリデー検討中の方へのアンケート
1.同レポートの対象
2022年11月3日にオーストラリア大使館で開催したオーストラリア・ワーキングホリデー説明会参加者(オーストラリアワーキングホリデー渡航希望者)へのアンケート調査となる。同イベントの参加者は総勢215名でオンライン参加79.5%、会場参加(満席)20.5%に。同イベントは東京都での開催ではあったが、オンライン参加者を中心に日本各地から参加したとのことだ。
なお、同イベントではテレビ東京のワールドビジネスサテライトでも取材され、2022年11月3日の放送分で配信されているという。
2.アンケート回答者の基本情報
アンケート回答者は88名となり、19歳〜30歳までのワーキングホリデービザ申請対象者(1名は既に取得済み)の人が回答したという。渡航希望時期は約4分の3の人が1年以内の出発を検討され、約半数の人がワーキングホリデーに行くことを決めていたという。
3.ワーキングホリデーに行きたいと思った理由
「英語力を伸ばしたい」「視野を広げたい」「海外で働く経験をしてみたい」が回答のトップ3となり、「海外で稼ぎたい」と答えた人は約半数の48.2%となった。
■オーストラリアのワーキングホリデー渡航中の人へのアンケート
1.アンケート回答者の基本情報
ワールドアベニューを利用してオーストラリアにワーキングホリデー滞在中の方の内、アンケートに76名の人が回答。同アンケートの対象は、2022年中に出発し2022年11月11日時点でオーストラリアに滞在中の人となる。
回答者の内、オーストラリアで就労経験(アルバイト等)がある人は、2名を除いた74名が該当しているとのことだ。74名の内、セカンドワーキングホリデーやサードワーキングホリデーの対象となるファームジョブを経験した人が30名、ファームジョブを経験されていないがアルバイト等で就労している人が44名となる。
2.オーストラリア渡航中に稼いだ金額
ワーキングホリデーで語学研修が終了する5ヶ月目以降でオーストラリアで稼いだ金額が増加、滞在期間が長くなればなるほど稼いだ金額は増加し続ける傾向となった。月間の生活費が約1000ドルと想定すると、平均的な10カ月目での稼いだ金額で既に生活費<現地で稼いだ金額となっておいる。(生活費のアンケートは完全版のレポートで公開)
3.ワーキングホリデーでの給与(税引前)
オーストラリアのワーキングホリデーでの就労によって1週間で稼いだ最大の給与の平均値は約11万円となり、専門資格が必要な看護助手では平均・最大の給与金額が他と比較し高い結果となった。
■同アンケートで明らかになったこと
オーストラリアのワーキングホリデーでは、滞在期間に応じて稼いだ金額は増加していき、現地の物価を踏まえても貯蓄が可能な程度に稼げている状況が伺える。完全版のレポートでは、生活費の集計や滞在中に貯金できている金額なども集計しているとのことだ。