イシンは、「トラベルテック」をテーマに関連するOverviewや幅広いカテゴリーの世界の最新スタートアップ情報に焦点を当てた「Travel Tech Trend Report」をリリースしたと発表した。
旅行業界は、新型コロナウイルスの感染拡大で最も大きな影響を受け、変革を迫られた業界の1つと言っても過言ではないとのことだ。
それまでの旅行業界は、経済的な躍進を遂げた中産階級層の旅行人口の増加、民泊、オンデマンドエコノミー、ソーシャルメディア、価格競争などをトレンドに成長の一途を辿り、多くの国や地域で重要な産業の1つとなっていたという。
その一方で、旅行者の増加に伴う様々な課題が浮き彫りになり、なかでもオーバーツーリズムがもたらす環境への影響が各国で深刻化。そんな中、2020年の感染拡大を境に世界中で様々な変化が起きたとのことだ。インドや中国で交通量が減り大気の質が改善したことや観光客の激減でヴェネチア運河の水質が改善したことなどで、人々の移動が環境に及ぼす影響が再考されはじめた。
現在、旅行業界は回復期にあると言われている。UNWTO(国連世界観光機関)の「World Tourism Barometer」によると、2022年第1四半期に国境を越える旅をした人は1億1,700万人であったという。
これは前年同期比で182%増に当たる。この回復を牽引したのは主にヨーロッパと米国でしたが、今後はアジアを中心とした国や地域が旅行制限を緩和/解除することで需要が伸び、旅行業界全体の回復は2022年を通して続くことが予想されているという。なお、一方でウクライナ情勢をはじめとする地政学的な混乱は回復の下振れリスクとなっているとのことだ。
現在の燃料価格の高騰とインフレなどを要因とした世界的なサプライチェーンの混乱が起こっており、その結果、輸送費や宿泊費の上昇が回復期にある旅行業界全体に影を落としているという。
日常からの脱却、異文化や自然への憧れ、知的好奇心の追求、事業活動に関わる移動など、人が旅をする理由は様々であるが、そもそも人類は自らに合う環境へ移動し続けることで生き残ってきたと言われる「ホモモビリタス(移動するヒト)」であり、人が旅を欲するのは自然なことであると言える。
パンデミックによって業界全体が一時停止を余儀なくされた後、旅行業界には気候変動に対する意識、旅の持続可能性、移動や余暇の必要性、人と人との関わり方、自然への回帰といった、価値観やライフスタイルの変化を受けた、新しいうねりが生まれている。
同レポートでは、まず成長が期待される旅行関連のテックトレンドを「タビマエ」、「タビナカ」、「タビアト」に分類し、それぞれの分野で有望なスタートアップを取り上げたとのことだ。
また特集ではワーケーションや出張管理など「仕事と旅」にまつわるトレンドを紹介。後半では国内外の大企業とスタートアップとの協業事例も掲載している。
■「トラベルテックトレンドレポート」入手先
https://techblitz.com/travel-tech-trend-report/
■グローバルイノベーション情報メディア「TECHBLITZ」とは
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