世界最大の仏化粧品会社ロレアルグループは、北アジアゾーン(中国本土・日本・韓国・香港・台湾の5つの市場)において、同社グループ内で世界初となる、すべての事業所、工場、流通センター、リサーチ&イノベーションセンターにおけるカーボンニュートラルを達成したことを発表した。
同達成は、気候変動という差し迫った脅威と闘う同社グループの取り組みにおける重要なマイルストーンとなるとしている。
ロレアル北アジアゾーンのプレジデント兼ロレアルチャイナの最高経営責任者(CEO)ファブリス・メガルバン氏は、次の通りコメントした。
「国連は、すべての国・都市・組織がネットゼロに向けた計画を採用すべきであると警告しています。ロレアル北アジアゾーンはこの課題の取り組みにおいて真のリーダーシップを発揮しています。当社は、20年以上前に地球環境危機の深刻さを認識し、2009年には製造工場と配送センターの環境フットプリントの削減に取り組み始めました。
2020年には、『ロレアル・フォー・ザ・フューチャー』を立ち上げ、2025年までに世界中のロレアルの全拠点が、カーボンニュートラルを達成するという持続可能性への意欲的なコミットメントを発表しました。北アジアゾーンが、目標達成に向け取り組みを加速させていることを、大変誇らしく思っています」
メガルバン氏は、上海で開催された「2022 L’Oréal North Asia & China Indirect Sourcing Supplier Day(2022年ロレアル北アジア・中国間接調達サプライヤーデー)」において、同ニュースを発表。
同イベントでは、約100社の戦略的サプライヤーと主要ステークホルダーが一同に会し、CO2削減に関する協働と解決策についての議論が行われたという。
ロレアル北アジアゾーンは、同社グループのCO2削減ロードマップの中で、いくつかの最初の成果を達成してきたとしている。
中国本土は、2019年、ロレアルの全拠点の中で初めてカーボンニュートラルを達成した市場。日本市場が2022年7月にカーボンニュートラルを達成したことにより、ロレアル北アジアは、ロレアルグループの全拠点でカーボンニュートラルを達成した最初の地理的ゾーンとなったとのことだ。
ロレアルグループは、2030年までにすべての温室効果ガス排出量を2016年比で25%削減し、2050年までに排出量をネットゼロにすることを目指す長期目標を設定。
なお、同目標は気候科学者の推奨に基づいて、地球温暖化を1.5℃に抑えることを目的とし、パリ協定で定められた「SBT(科学的根拠に基づく目標)」に沿ったものとしている。