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fundbookは、M&A推進支援を目的として設立した機関「fundbook Lab」にて、同社の仲介サービスを利用する買手企業と、企業買収に関わる経営者・M&A担当者計701名を対象とした「M&A実施企業の買収目的に関する調査」を実施し、結果を公表した。
■3年以内に具体的に予定している企業買収の目的について「DX」「脱炭素」が引き続き旺盛な需要あり、「SDGs・ESG」はさらに増加する見込み
企業買収の目的について、過去の実施と3年以内の具体的な実施予定でみると「DX」「脱炭素」「SDGs・ESG」は引き続き旺盛な需要があるという。
なかでも「SDGs・ESG」は増加傾向にあり、企業が今まさに注力するテーマであることがうかがえたとしている。
■「SDGs・ESG」を目的とした買収実施の理由は約半数が「新規事業進出」を選び、「株価対策」を大きく上回った
一般的には株価対策とされる「SDGs・ESG」だが、買収実施の理由は「新規事業進出(49.6%)」の回答が約半数を占め、新たな収益の柱を構築しようとする企業の姿勢がうかがえたという。
■今後の買収の可能性について「DX」「脱炭素」「SDGs・ESG」にいち早く取り組んできた企業は「ダイバーシティ」を目的とした買収の検討が進む
今後、買収の可能性があるものについて、3年以内に「DX」「脱炭素」「SDGs・ESG」を目的とした買収を具体的に予定している企業では、「ダイバーシティ」に回答が集中しており、感度の高い企業では次の注力テーマとして位置付けられていることがわかった。
■「DX」「脱炭素」「SDGs・ESG」を目的とした買収は今後3年がピーク、「ダイバーシティ」は長期的なトレンドになる可能性も
各項目を目的として今後企業買収を実施する場合の想定時期については、「DX」「脱炭素」「SDGs・ESG」は3年に以内に回答が集中していることから、今後3年がピークであることが分かるとしている。
なお、「ダイバーシティ」は他の項目と比べ、3年よりも後という回答が多く長期的なトレンドになる可能性もあるとのことだ
■総括
調査結果から「脱炭素」「DX」「SDGs・ESG」を目的とした企業買収のトレンドは今後3年がピークとなることが予想されるとしている。なかでも「SDGs・ESG」は増加傾向にあり、緩やかに推移する「脱炭素」「DX」と比べても、企業が今まさに注力するテーマであると考えられるとのことだ。
一方、「ダイバーシティ」においては「脱炭素」「DX」「SDGs・ESG」にいち早く取り組んでいた企業で検討が進んでおり、感度の高い企業では次の注力テーマとして位置付けられていることがうかがえたという。
この背景には「人的資本経営」への取り組み強化があると考えられ、これまでは人材不足を契機とした労働力の獲得が優先されてきたが、今後は人材の多様性がもたらす企業成長に焦点が当たることで、中長期的なトレンドになる可能性があるとしている。
また、すでに「SDGs・ESG」「ダイバーシティ」が進む企業では、新事業との連携や社内情報の可視化・分析・開示などに課題を抱えるケースが多くみられ、それらの鍵を握る「DX」は比例して長いトレンドになる可能性が考えられるとのことだ。
調査概要
調査期間:2022年5月17日〜5月31日
調査機関:fundbook Lab
調査対象:企業の買収に携わる経営者、M&A担当者
有効回答数(サンプル数):701名
調査方法:①fundbookのM&Aプラットフォーム利用者に対するアンケート調査、②インターネット調査(fastaskを使用)
<参考>
fundbook『M&A実施企業の買収目的に関する調査』