AnyMind Groupは、総額約50億円の資金調達を実施したと発表した。

今回の調達では、既存投資家の三菱UFJキャピタルに加え、JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ、JPインベストメント、野村スパークス・インベストメントが資産の運用を受託している日本グロースキャピタル投資法人、プロトベンチャーズなどの新規投資家を主な引受先とした、約40億円の第三者割当増資を実施。

また、みずほ銀行より10億円の当座貸越枠を確保したことにより、総額約50億円を調達したとのことだ。

同社はこれまで約69億円の資金調達を実施しており、今回の調達により累計調達額は約119億円となるとのことだ。

直近の事業状況

同社は2016年にシンガポールにて創業。主として東南アジア諸国にて、インターネット広告を中心とするマーケティング事業を開始。

その後、メディアやクリエイター支援、生産管理、EC サイト構築運用、物流管理、チャットコマース/CRM領域へとビジネス範囲を拡大。現在、13ヵ国・地域に17拠点を展開し、2021年12月期の売上は190億円を超えているという。

調達の目的と今後の展開

①既存事業への成長投資

同社は2022年3月、顧客体験価値(CX)最大化を実現するチャットコマースプラットフォーム「AnyChat」、また4月には複数ECチャネルの一元管理でEC運営を最適化するECマネジメントプラットフォーム「AnyX」を提供開始するなど、各プラットフォームの開発強化及び、提供価値拡大に努めているとのことだ。

今回調達した資金を活用し、今後も既存事業のさらなる強化と、ASEAN・インドなど、アジアの成長市場を中心としたシェア拡大に取り組んでいくとしている。

②将来的なM&Aへの活用

これまで同社は日本・インド・タイ・香港等において、7社の企業買収を行ってきた。

買収の目的として、 ①マネジメントメンバーの獲得、 ②新規事業・新規地域への進出、 ③販売チャネルの獲得、 などが主たるものであり、 いずれも買収後に同社に大きく貢献する成果 となっているという。

同調達資金を活用することで、今後も同社事業と相乗効果が見込まれる企業買収においては、 国内・海外問わず積極的に取り組みたいと考えているとのことだ。

投資家(順不同)
・JIC ベンチャー・グロース・ファンド1号投資事業有限責任組合
・JPインベストメント1号投資事業有限責任組合
・日本グロースキャピタル投資法人
・プロトベンチャーズ2号投資事業有限責任組合
・三菱UFJキャピタル7号投資事業有限責任組合