サムスン電子とNAVER Cloudは、2022年6月2日、韓国初のローカル5Gネットワーク実現のために、両社が提携したことを発表した。

■ローカル5Gネットワークによるサービス

NAVER Cloudは、NAVERとその子会社向けにグローバルなITインフラストラクチャおよびエンタープライズソリューションサービスを運営すると同時に、パブリッククラウドサービスであるNAVER Cloud Platformをさまざまな業界の企業や組織に提供。

NAVERの新しい第2新社屋「1784」に設置されたサムスン電子のネットワークソリューションは、NAVERのローカル5Gネットワークの商用サービスを支援し、今月開始されるクラウドベースの自律移動ロボットサービスを支援するとしている。

ロボットは従業員のアシスタントとして、建物内の従業員に荷物やコーヒー、弁当を届けるなどの便利なサービスを提供するという。

「1784」の本部内では40台のロボットが3フロアの中で稼働し、年内には36階建ての建物全体で100台余りのロボットが稼働する計画とのことだ。

Cloudは内蔵チップセットの代わりに「Rookie」という名のこのロボットの脳の役割を担うとしている。サムスン電子のローカル5Gネットワークは、ロボットとクラウドをつなぐニューラルネットワークの役割を果たし、Cloudが何万台ものロボットを同時に制御およびサポートすることで、ロボットをよりスマートに稼働させるとのことだ。

また、デジタルツイン、3D/HDマッピング、AIなどの次世代技術も適用され、現実世界をそのまま再現した仮想空間を創造し、ロボットが建物内で自立して走行。

サムスン電子のローカル5Gソリューションは、NAVERのような企業が安全で信頼性の高いデータ集約のコミュニケーションを行うために、サムスン電子のコンパクトコアと4.7GHz、28GHz帯域をサポートする5G基地局を提供するという。

サムスン電子のローカル5Gネットワーク専用の基地局には、アップリンク周波数比重を約40%まで割り当てているろいう。これは一般的なネットワークに比べ約2倍のレベルで、収集した大容量のデータを一度にアップロードできるようになるとのことだ。

さらに、同基地局にはNR-DC(New Radio-Dual Connectivity)技術が適用され、端末またはユーザーが中帯域(mid-band)と超高周波帯域(mmWave)を同時に接続し、企業が周波数リソースを効率的に活用できるようサポート。

サムスン電子は、今後も継続的に研究開発に邁進し、市場をリードする製品ポートフォリオで5Gネットワークを進歩させるためにグローバルで業界を牽引していくとのことだ。