全世界で約20,000人、国内約300人のアナリティクスの専門家を擁し、人とAIが一体となった組織で、企業のビジネス課題や社会課題の解決に向けた公正・安全なサービスの提供に取り組んでいるのがデロイトアナリティクス※だ。
デロイト トーマツ グループは「The Age of With(人とAIとが協調する社会)」のコンセプトを掲げ、「解決すべき価値のある問題の特定」「複雑な問題の解決」といった人間ならではの領域と、アナリティクスを掛け合わせ社会へ還元する事業を展開。金融、ライフサイエンス、ヘルスケア、マーケティング、マテリアル科学、製造プロセス、サイバー、海洋・気象および気候変動などの環境課題、宇宙、官公庁などのあらゆる分野において、画像処理、自然言語処理を含むアナリティクスの専門性と各分野の知見を持った人材が活躍し、このような人材の採用にも力を注いでいる。
その中でデロイトアナリティクスには多種多様な人材が集まり、それぞれのアイデンティティや特性を活かしながら、社会に溢れるデータから価値を見出し、社会課題の解決へ寄与している。本記事では、デロイトアナリティクスで実際に働く若手データ分析コンサルタント5名の“リアル”な言葉を届けることで、デロイトアナリティクスで働く際のイメージを明らかにしていく。
デロイトアナリティクス、思ったより堅苦しくなかった
ーー入社前、デロイトアナリティクスにどのようなイメージを抱いていましたか。
原:デロイトアナリティクスを知ったのは、前職の事業会社で自然言語処理の手法について調べていたときのことです。ネット上にはさまざまな記事がありましたが、デロイトアナリティクスの記事が一番参考になり強く印象に残ったことを覚えています。
宮脇:私が入社したのは5年前の2017年頃。当時は、原さんが目にした記事のような対外的な発信が少なかったので、はっきりとした印象はありませんでした。ただデータ分析をしたいと考えたときの数少ない選択肢のひとつとしてデロイトアナリティクスが候補にありました。
坪田:3年前の2019年頃に転職活動をしていたとき、デロイト トーマツはコンサルティング部門の印象が強く、オファーレターをもらうまでコンサルティング部門で分析業務を行うと思っていました(笑) ただ、デロイトアナリティクスはデータ分析の力を横断的かつ俯瞰的に養うことができる組織というイメージは持っていました。
巻口:私も3年前に入社したのですが、坪田さんと同じようにコンサルティング部門と一緒に仕事をするんだろうという意識が強かったです。監査法人のイメージはあまりなく、コンサルティングのイメージが強かったと思います。
長谷川:皆さんとは違って、私は監査法人のイメージが非常に強かったため、堅い雰囲気なのかなと少し敷居の高さを感じていました。会計や監査について詳しくないのに入社して大丈夫だろうかと考えていたことを覚えています。
ーー入社を決めたときのエピソードを教えてください。
宮脇:前職が製造業で工場のセンサーデータを分析していて、それもやりがいがありましたが、もっとさまざまな業界・業種に対して多種多様なデータを用いた分析がしたいと考えていました。また、データ分析コンサルタントという肩書き通り、経営層とお話しする機会も多く、ただ分析するだけでなく、よりリアルにビジネスに関わることで視座を高めたいと考えていた自分にとっては、理想的な環境です。
長谷川:前職がシステムエンジニアだったため、データの加工やSQL、BIツールにはなじみがあったので、それらの経験を生かした分析・提案をしたいと考えていました。前職では要件通りに作る側面が強かったので、もっと自分の意見を持って提案していく経験を積みたいと思いました。
巻口:私は、データ分析のプロフェッショナルになりたいと考え入社しました。前職ではITコンサルタントとしてデータ分析に携わっていたのですが、自分の分析に対するレビュワーがおらず、スキルを磨くことが難しいと常々思っていました。デロイトアナリティクスでは、データ分析のプロフェッショナルが多数在籍しているため、ロールモデルやレビュワーがいる中で仕事ができ、自分の成長が感じられます。
ーーデロイトアナリティクスに入社することで、どのような経験・スキルが得られると考えていましたか?
坪田:研究開発チームでは、さまざまな市場ニーズを踏まえて基礎研究を行い、その成果を生かして新しいビジネスを生み出していきます。そのため、研究をしながらゼロイチで事業を立ち上げることができると考えました。これは他の企業ではなかなか得られない希少な経験・スキルです。
巻口:一番欲しかったのは、分析に興味がない人に分析の有効性を説明する経験・スキルでした。結局、クライアントが欲しいのは事業や経営を改善させる方策ですので、それを得るために「このような分析をしていく必要がある」と経営層に理解してもらう必要があります。どのような説明をすれば、彼らに納得してもらえるのか実践を通じて日々学んでいます。
原:課題の抽出とそれを解決する手段の提案を適切に行うスキルを身につけることができれば、今後どのような環境であっても成果を生み出せる人材になれると考えていました。データをいじくり回すことは楽しいのですが、新しい手法や難しい分析を試したくなる気持ちをぐっとこらえて、最適なご支援をすることに注力したいと思いつつ入社しました。
デロイトアナリティクスに優秀な人材が集まるワケ
ーー入社前と入社後のデロイトアナリティクスに対するイメージのギャップを教えてください。
長谷川:監査法人らしい堅苦しい雰囲気やコンサルらしい個人主義でUp or Outの文化が濃いのではと不安に思っていましたが、そんなことはありませんでした。むしろ自由な雰囲気の元で、わからないことは周りにサポートしてもらえる環境です。もちろん主体的に行動することが前提ですが、自分と同じようなイメージを持たれて不安に思われている方がいれば、安心して良いと思います。
原:一件あたりの案件の期間が思っていたより長かったです。入社する前は長くても3ヶ月でどんどん入れ替わるイメージでしたが、現在関わっている案件も1年以上続いていますし、クライアントとの関係を深めることができています。
巻口:私は前職がITコンサルタントで期間が1、2年のプロジェクトが当たり前の環境でしたので、一件あたりの案件の期間はむしろ短いと感じました。入社して3年たちますが、これまで経験したプロジェクトの期間は最長で6ヶ月、最短で1ヶ月です。
宮脇:プロジェクトの期間は案件によりますね。がっつり1年以上関わることもあれば、単発で1ヶ月で終わることもある。そこは自分の希望によって、コントロールすることができます。
坪田:どんな専門性でも必ず生きる場面があるということが驚きでした。私は、製薬会社と弁理士のバックグラウンドがありますが、データ分析業務の中で活かせる場面は少ないだろうと考えていました。しかし実際は、デロイトアナリティクス内部だけでなく法人内他部署やグループ内他法人の方からもこれらの知見に関してお問い合わせいただくことがあり、さまざまなインダストリーに対してコンサルティングサービスを提供しているグループならではの特徴であると感じます。
ーーデロイトアナリティクスで働いていて成長を感じる瞬間はどのようなときですか?
長谷川:私は会計の知識もなければ機械学習も学んでいない文系出身の身で入社したので、最初はひとりでミーティングに出るのは難しいくらいの知識レベルでした。でも今ではミーティングのファシリテートや、積極的な発言ができるようになりました。これは本当に周りの方々に助けられたからだなと思っています。どの人がどの分野を得意としているかみんな分かっていて「これが分からないならあの人に聞こう」となりやすい環境だからこそ成長できたと感じています。
坪田:いろいろな案件がある中、自分の専門分野だけで対応できることは本当にまれです。そんなときは長谷川さんが言うように、周りの方々に知恵を頂戴することもできますが、自分で調べないといけないときもあります。ただ経験を重ねていくにつれ、このくらいまで調べればこの案件には対応できるだろうという勘所がわかるようになりました。いろいろな分野・知識に触れることで研究者としても柔軟性が身についてきたなと思います。
巻口:専門じゃないことでも意外と対応できるんだって自信がつきましたね。さまざまな業務を経験するにつれて、いわゆるコンサルタントとしてのスキルが身についてきて、厳しい環境下でも自分のバリューの出し方が少しずつわかってきたように思います。そこはすごく成長できたなと感じるところではあります。
ーーデロイトアナリティクスの社内風土はどのようなものですか?
宮脇:E-learningや勉強会、社内研修が充実していて、組織として人を育てていきたいことが感じられる社内風土です。今まさに、データサイエンスの資格取得のために通信教育を受けているところです。本当に人が資産なんだなと思えて、非常に刺激的な環境だと思います。
巻口:すごく主体性が求められる社内風土だと思います。宮脇さんが言うような教育機会も自分が受けようとしなければ活用できませんし、自分で手上げをして能動的に動けば何でも学べるけれど、受け身のままだと何も学べない環境です。強制されることはないからこそ自分を高めたいという意識が必要ですね。
坪田:ワークライフバランスを大事にしていける環境だと考えています。業界のイメージ的にハードワークを想定しておりましたが、思っていたほどではなかったなと個人的には感じます。もちろん、人にもよりますし、時期や関与する案件の数次第でもありますが、トータルとしてはとても良い環境だと思います。
デロイトアナリティクスでやれることを想像しよう
ーーデロイトアナリティクスで働く最大の魅力は何ですか?
巻口:キャリアの方向性が圧倒的に広がることだと思います。非常に幅広い分野でチャレンジできる環境があるからこそ、自身の経験・スキルを積み上げ、業務の幅を広げていくことができます。
原:多種多様なバックグラウンドを持つ専門家がグループ内にいて、わからないことは何でも聞ける環境だという点は、やはり魅力的だと思います。聞く先があると精神的にも救われますし、ひとりじゃ考えつかないアイディアを得ることもできます。長い目で見て、このような環境に身を置き続けることは、成長する速度が他の企業でのキャリアとは全く違うと思います。
長谷川:一番感じることは、一緒に働く人がみなさん魅力的で多様性があることだと思います。私のように知識不足で入社する者に対しても、自助努力は必要とはいえ周りの人が全面的にサポートしてくれます。私は誰と働くかを重視するタイプでしたので、業務内容に満足していても働く人が苦手な人ばかりだったら、長く勤められないと思います。
ーー最後に、今後のみなさんのキャリアの展望を教えてください。
宮脇:いずれはバイネームで「宮脇さんだからこそやっていただきたいです」とクライアントに言ってもらいたいですね。そのためにはもっと身につけるべきスキルが多々あるのでそれらを学びつつ、しっかりと結果を出すことで顧客満足度を高められるように努めたいと思います。
長谷川:今の監査手続をもっと変えていきたいと思います。入社してからの3年間ずっと関わってきたことで、クライアントへの付加価値もどんどん積み上げで提供できていると感じるので、今後も監査手続の効率化・高度化に分析の側面からアプローチできるようにしていきたいです。
坪田:これまでもさまざまなクライアントの元で業務を推進してきましたが、今後はより大きな社会的インパクトのあるプロジェクトに携わっていきたいと思います。研究開発チームだからこそできる事があるかなと思っているので、革新的なツールの開発をデータ分析を通じて実現していきたいですね。
巻口:短期的には、これまで専門としてきたAIガバナンスの社会実装が進んでいく中で、より多くの企業にその研究成果を還元していくこと。中長期的には、そこで得た知見を生かして、データ分析を用いた事業の推進と社会貢献を実現することが目標です。
原:まずは今関わっているレーシングチームの支援をきちんと成功させたいです。そしてゆくゆくは、自分の専門性を確立して「このことだったら原に聞こう」と相談されるスペシャリストのひとりになることですね。
デロイトアナリティクスには自身の特性やスキルを活かす環境が整っており、多様な人材を多く抱えている。データを切り口に、様々な課題解決をデロイトアナリティクスの一員として叶えてみてはいかがだろうか。
※デロイトアナリティクスは、デロイト トーマツ グループ内の有限責任監査法人トーマツに属する、データ分析コンサルティングの専門部
前回のインタビュー記事はこちらから
文・師田 賢人
写真・小笠原 大介