三菱ガス化学と日立製作所(以下、日立)は、三菱ガス化学の機能化学品事業部門において、AIやデータ解析により新材料や代替材料を効率的に探索するマテリアルズ・インフォマティクスなど先進のデジタルソリューションを活用し、半導体材料において目標性能を満たす新素材探索の精度を約50%程度向上を確認したと発表した。
ほかにも、新素材探索に必要な実験時間を30〜50%短縮することも確認されたとのことだ。
三菱ガス化学は、経営として取り組むべき最重要課題において、2030年度「カーボンネガティブ技術の事業化」を目標に、CO2などを原料とした環境貢献製品の技術開発を通じて気候変動問題の解決に寄与することを掲げている。
オープンイノベーションによる協創は目標達成に向けたアクションプランの一つであるとし、両社の協創はその取り組みの一環となるものだという。
今後は、新規事業の創出や育成の加速に向け、研究開発部門における高効率な新素材開発のDXにより競争力を強化するとともに、研究開発から製造まで最適化されたエンジニアリングチェーンでつなぎ、革新的な生産改革の実現を目指すとしている。
また、プロセスの技術革新やライフサイクル全体での温室効果ガス排出量に配慮した環境貢献製品の技術開発の推進により、事業を通じた気候変動問題の解決に寄与するとのことだ。
両社は、研究開発や生産のデジタル化を通じ、気候変動問題解決に貢献し、2050年度カーボンニュートラルの達成に貢献していくという。
日立は、Lumadaを中心とした新素材開発のDX加速に向けたソリューションの拡充・強化を図り、三菱ガス化学は幅広い化学の力でエネルギー・気候問題解決に貢献し2030年度までにカーボンネガティブ技術の事業化を目指すとのことだ。