メルカリは、モノやお金の価値を理解する機会を提供し、限りある資源が大切に使われる「循環型社会」の実現に向けた文化の醸成を目的に、教育関係者などに向けて教育ポータルサイト「mercari education」を公開し、実践的な学びが得られる6種類の教育プログラムを無償提供すると発表した。

メルカリが目指す限りある資源が大切に使われる「循環型社会」の実現のためには、子どもたちがモノやお金の価値について学習できる環境づくりが必要であると考えているという。

そのため、これまでメルカリは全国の学校や消費生活センター、教育関係NPO法人等と連携しながら教育活動を行ってきた。

今回、より多くの子どもたちがモノやお金の価値について学ぶことができるよう、新たに開発した教育ポータルサイト「mercari education」を通じて教育プログラムを無償公開するという。

新学習指導要領では生きる力につながる主体的・対話的で深い学びが求められている一方、学校現場では、教員の平均時間外勤務時間が月に96時間44分に上るなど教員の多忙さは社会課題となりつつあり、「授業にかけられる時間が足りない」という教員からの声が上がっている。

近年の急速なテクノロジーの進化や社会状況の変化を、公的な教材に反映させるためには時間のラグが生じているとのことだ。

デジタル化に対応した消費者教育を研究する鳴門教育大学准教授・坂本有芳氏は、「学校現場で授業進行にすぐ活用できる副教材があると、教員の負担は大幅に軽減されます。また社会実態との乖離がない教育内容とするためには、より一層民間との連携が重要です」と提言しており、民間企業による学びのサポートが一層求められている状況であるという。

今回公開した「mercari education」では、以下6種類の教育プログラムを提供している。

学習指導要領でも重視される「社会に開かれた教育過程」の考えのもと、教育現場ですぐに活用できる教材・指導案を作成。同教材では、モノやお金の価値について学ぶ機会を提供し、実社会で必要とされる実践的な学びが習得できるとのことだ。

<ダウンロードできる6種類の教育プログラム>

1.フリマアプリとリユースについて学ぼう
2.モノやお金の価値を学ぶワークショップ教材「メルカリかんさつ帳」
3.フリマアプリを安心安全に利用するために
4.メルペイと考える安心安全なキャッシュレス社会
5.キャッシュフローから考える消費者信用と家計管理
6.フリマアプリでSDGsを学ぶ

また「mercari education」公開に合わせて、二つの新たな金融教育プログラム(上記4.メルペイと考える安心安全なキャッシュレス社会、5.キャッシュフローから考える消費者信用と家計管理)も開発。

外部調査によれば、現在高校生の33.5%、大学生の44.6%がキャッシュレス決済を利用しているなど、新型コロナウイルス感染抑止の後押しもあり、非接触型によるキャッシュレス決済の利用が加速している。

本年4月には成年年齢の18歳引き下げおよび学習指導要領における金融教育の拡充も控えているなか、同プログラムを通じ、キャッシュレス社会に即した家計管理のおよび意思決定の重要性への理解について学ぶことができる機会を提供するという。

今後は、学校現場における同教材の導入推進を行っていくとともに、学校現場や専門家のフィードバックを取り入れながらテーマの拡充や新たな教材の開発を進めていくとしている。

これからもメルカリは、循環型社会の実現に向けた文化の醸成・教育に向け、一人ひとりのモノやお金を大切にする気持ちを育み、持続可能な社会の創り手の育成を目指していくとのことだ。