コーセーと花王は、持続可能な社会の実現をめざし、化粧品事業のサステナビリティ領域において包括的に協働していくことに合意、現在、両社によるプロジェクトチームで検討を進めている。

そして、今回、花王が推進する「化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」とコーセーが協力してきた「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」を、協働の取り組み第一弾に掲げることになったと発表した。

今後は、両社がそれぞれ進めてきたこれらの取り組みを2社で実施し、互いの知見を活かしながら協働で推進、発展させていくとしている。

「化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」について

コーセーでは、これまでも環境に配慮した容器包装の開発に向け、4R(Reduce・Reuse・Recycle・Renewable)の取り組みの中で、様々なリサイクル素材の採用等、多面的な検討を進め、一部の容器で試作を行ってきた。

今回、花王がプラスチック循環社会の実現を目指し進めている、「化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」に、コーセーも協力して取り組んでいくこととし、同社の主力スキンケアブランドで展開していく予定であるとのことだ。

今後は、使用済み化粧品プラスチックボトルを回収し、化粧品ボトルへ再生する、“ボトルからボトルへ”の水平リサイクル実現に向け、両社の知見を持ち寄り、コーセーと花王における協働スキーム構築を加速させていくとしている。

「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」について

コーセーでは、モーンガータの展開する、使われなくなった化粧品から絵具などの色材を製造・販売する事業に賛同し、同社研究所における品質追求・品質管理の過程で最終的に商品とならない化粧品を提供してきた。

「美の創造企業」として、同社の取り組みを通じ、役目を終えた化粧品を再生利用し、新たな付加価値を持たせるアップサイクルを進めている。

現在、その推進に向け、同社直営店の「Maison KOSÉ銀座」 において、同社の製品を活用したイベントを開催するなど、資源を循環させて使う重要性を広く社会に発信している。

今回、花王においても、コーセーと同様に、研究所における品質追求・品質管理の過程で、最終的に商品にならなかった化粧品を提供し、ともにこのアップサイクルの取り組みを拡大することを通じて、地球環境を守る活動をいっそう推進していくという。

コーセーと花王のサステナビリティ領域における協働については、活動テーマに「環境保護・循環社会の実現に貢献する取り組み」「社会課題の解決に貢献する取り組み」を掲げ検討を進めている。

今回最初の協働の取り組みとなる「化粧品プラスチックボトルの水平リサイクル」と「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」は、「環境保護・循環社会の実現に貢献する取り組み」の一環であるとのことだ。

今後も、企業の垣根を越えて、両社で協働できる取り組みを模索し、持続可能な社会の実現に寄与するソリューションをさまざまな分野で創出していくとしている。