東日本電信電話(以下、NTT東日本)とビオストックは、NTTe-City Laboに超小型バイオガスプラントを設置し、社員食堂の食べ残しや自社圃場の廃棄物を活用してエネルギーや肥料を創出する都市型循環エコシステムの実証を行うことを発表した。

コンテナ型バイオガスプラントイメージ

食品廃棄物のリサイクル方法の一つとして、メタン発酵によりバイオガスを生成(メタン化)し、電気・熱にエネルギー利用する取り組みが進められているが、従来のバイオガスプラントはコスト回収や安定的な運転の観点から、大型のプラントを建設し大量の食品廃棄物を回収する必要があったという。

また、都市部では大型のプラントを設置する場所の確保が困難であるという課題があったとしている。

こうした課題を解決すべく、NTT東日本とビオストックは、NTTe-City Labo内に、遠隔監視システムを組み込んだ超小型のコンテナ型バイオガスプラントを設置し、IoTの活用によるデータ分析や遠隔管理による安定的な運用の実証を実施。

NTT東日本の社員食堂から出る調理くずや食べ残し等の食品リサイクルを行い、再生エネルギーを回収するとともに、消化液の肥料活用の取り組みを推進するとのことだ。

実証の概要

時期:2022年2月~
場所:NTTe-City Labo(東京都調布市・NTT中央研修センタ内)
各社の役割:NTT東日本:自社社員食堂残渣等のリサイクル処理、IoTの活用によるデータ分析
ビオストック:コンテナ型バイオガスプラント・遠隔監視システムの提供、運用保守

取り組みイメージ

NTT東日本への納入を皮切りに、ビオストックでは、省スペース・可搬型・短期間で施工可能なコンテナ型バイオガスプラントの提供・販売を開始。

カーボンニュートラル・脱炭素対応や廃棄物処理コスト削減など、有機性廃棄物を排出する事業者等にとっての喫緊の課題への有効な対策となることを期待するとしている。

特に、1-5t/日程度の食品廃棄物を排出する食品関連事業者(食品製造業、食品小売業、食品卸売業、外食産業)・大規模商業施設や、生ゴミ分別回収・堆肥化事業のコスト削減に取り組む自治体等の人々に活用してほしいと考えているとのことだ。