市場の分析データに基づいた、質の高い1億2500万点以上のコンテンツを提供する世界最大級のストックフォトサイト「iStock」は、2022年のクリエイティブトレンドを予測した「iStock Creative Trends 2022」を発表した。
iStockを運営するゲッティイメージズは、世界的な市場調査会社であるMarketCast社と提携し、26か国13言語で1万人以上の消費者と専門家を対象に調査を行い、「今、求められているビジュアルコンテンツ」を具体的な数字とともに明らかにした「Visual GPS」と呼ばれるガイドラインを作成。
ブランド価値や企業の社会的責任が消費者とのエンゲージメントを高め、消費行動に直結する時代において、10年以上にわたり「本物」のビジュアル表現のあり方を提唱し続けてきたiStockのクリエイティブ専門チームが、「iStock Creative Trends」を通じて、クリエイティブにまつわる最新のトレンドを定期的に配信しているという。
2022年の第一回目は、2022年のトレンドを予測した「iStock Creative Trends 2022」を解説したとのことだ。
■iStock Creative Trends 2022
1.ビデオコンテンツ充実させる
TikTokをはじめInstagramのリールやYouTube Shortsなど、各プラットフォームが立て続けに短尺動画機能をリリースしていることからも、SNSを通じた動画コンテンツの需要はますます高まると期待されている。
2022年は、動画を通して商品やサービスの価値を魅力的に発信していくことが求められるとし、ストック動画や誰でも手軽に編集できる動画編集ツールを使い、スマホで見ることを前提とした縦型で短尺の動画コンテンツを充実させることが重要とのことだ。
2.サステナビリティに配慮したビジュアル
Visual GPSの結果からも企業のサステナビリティに対する配慮が人々の消費行動に影響をあたえていることがわかるとし、「環境社会ガバナンス(ESG)」、「ネットゼロ」、「循環型経済」など、サステナビリティに関連する検索ワードは大幅に上昇。
一方で、日本の消費者の67%は「二酸化炭素排出量を減らすために、具体的に何をしたらいいのか分からない」と回答していることから、企業のサステナビリティに対する姿勢を示す際には、家庭菜園や家庭用ソーラーパネル、エコバッグ、リサイクルなど、より日常的な意識改革や行動喚起につながるビジュアルを使用していくことがポイントになるという。
3.人と人との繋がりを表現したビジュアル
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、外部との関わりが制限されたからこそ、今まで以上に心のつながりを表現したビジュアルが人々の共感を呼び、消費行動に大きな影響があるとしている。
日本の消費者においては、61%が「家族の健康と幸福」を最優先事項として挙げており、パートナーや家族とつながる機会や人と人とのつながりを表現するビジュアルが求められるという。
4.消費者の目を引く大胆な表現
ビジュアルは人々の思考や行動に大きな影響を与えることから、見た人の共感を呼び、高いエンゲージメントを得られるかどうかを大きく左右する重要なコンテンツとしている。写真や映像など、多種多様なビジュアルコンテンツが広がりを見せる中、他者との差別化を図るためにも、より消費者の目を引く大胆な表現が求められるとのことだ。