特定非営利活動法人ジャパンハート(以下、ジャパンハート)は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、沖縄県へのクラスター支援を開始すると発表した。

今回の緊急救援は、沖縄県からの要請を受けて実施。派遣先は、名護市の高齢者福祉施設。同施設でクラスターが発生したことを受け、3名の医療チームスタッフが施設内の感染対策や陽性者対応に従事するという。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大において、ジャパンハートは2020年4月以降全国で医療支援を行っており、今回の実施によって全国累計91か所、のべ274名の医療チームスタッフを派遣したことになり、沖縄県内では28か所となったとのことだ。

昨年11月には、沖縄県宜野湾市に全国初となる「新型コロナウイルス感染症・要介護濃厚接触者の隔離施設」を設立している。

具体的な活動は以下の通り。

新型コロナウイルス感染症拡大抑制の医療支援

1.医療支援チームの派遣

2020年4月以降、全国各地の病院や介護福祉施設に、医師・看護師等で構成される医療チームの派遣を継続している。クラスターが発生すると、感染による欠勤や人材派遣会社の撤収により、深刻な職員不足に陥るという。

また、医療機関の病床ひっ迫により、福祉施設で陽性患者を治療しなければならない等、外部からの適切な支援が必要となる。

2. 医療物資の配布

「#マスクを医療従事者に」プロジェクトを開始し、クラウドファンディングやチャリティオークションを実施。1万5千人の方から約1億5千万円の資金を募り、マスク200万枚を調達。第一種指定感染症医療機関、三次救急医療機関、特定機能病院を中心とする合計726の機関にマスクを配送したとのことだ。

3. 介護福祉施設への感染対策指導

全国の介護福祉現場で働く医療/介護従事者向けに、2020年6月から12月の約半年間にわたり、クラスター発生時に備えた感染症対策を指導。防護具の着用指導、施設内のゾーニングに関する指導を、2020年12月末までに、658法人、計1,599名の参加者に対して実施。

4. 医療現場と支援を結ぶ「ジャパンハートソーシャルネットワーク」の構築

災害などの有事における日本国内の医療・介護現場の正確な状況把握、医療支援活動に協力してくださる医療従事者同士の繋がりを強固にするための「ジャパンハート ソーシャルネットワーク」を2020年4月28日より開始し、現在、このプラットフォームの登録者数は930人に上っている。