ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)が運営する日本最大級のインターネットニュース配信サービス「Yahoo!ニュース」は、従来支払ってきた配信料に加えて、ユーザーが記事の内容に対してボタンを押してフィードバックできる「記事リアクションボタン」のクリック率データを活用した媒体各社への配信料支払いを開始を発表した。

ユーザーによる記事のフィードバックを、媒体各社に支払う配信料へ加味することで、ユーザーの課題解決につながる記事の支援を促進するとのことだ。

Yahoo! JAPAN

「Yahoo!ニュース」は「課題解決と行動につながるニュースを伝える」をミッションに掲げ、1日あたり約7,000本の記事が多様なジャンルの約650媒体から配信されている。

「Yahoo!ニュース」ではサービスを開始した1996年7月当初より、記事配信元の媒体各社と契約を締結したうえで、記事が閲覧された数(以下、PV)などに基づいた金額を配信料として支払ってきたという。

また、「Yahoo!ニュース」は注目を集める記事だけではなく、きちんとユーザーの理解や社会の課題解決につながる記事への支援を進めていくことが重要であると考え、2016年4月に従来のPVによる配信料だけではなく、ユーザーの課題解決につながる記事を支援するために配信料を追加で支払う取り組み「課題解決バリュープログラム」を開始。

そして今回、記事ごとの「記事リアクションボタン」のクリック率データを「課題解決バリュープログラム」の支払い指標のひとつとして活用するとのことだ。

ユーザーによる記事へのフィードバックを配信料に加味することで、課題解決につながる記事の支援をさらに促進することが目的としている。

これにより、同プログラムの支払い対象となる媒体数が1.4倍程度増える見込みだという。

なお、「Yahoo!ニュース」は配信料の支払いに加えて、媒体各社との連携企画の実施による支払いや、媒体各社によるスポンサードコンテンツ(記事広告)および有料コンテンツの提供など、媒体各社の収益確保に寄与するためにさまざまな取り組みを実施するとのことだ。

■「記事リアクションボタン」について

2021年6月に導入した「記事リアクションボタン」は、ユーザーが記事に対して「有意義な内容である」「要点がまとまっておりわかりやすい」「新奇性や独自性がある」といったフィードバックを行える機能だという。

ボタンの選択肢は、SNSで一般的に使われている「いいね」などではなく、ユーザーが記事に対して具体的にリアクションしやすくすることを狙いとして、「学びがある」「わかりやすい」「新しい視点」の3種類とし、「記事リアクションボタン」は開始以降、約110万本の記事に対して、合計約1.8億回クリックされたとのことだ。

「記事リアクションボタン」の位置・イメージ