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Appleは、macOS Montereyの提供を開始したと発表した。
macOS Montereyは、ユーザーが新しい方法でつながり、さらに多くの仕事をこなし、複数のApple製デバイス間でシームレスに作業することをサポートする画期的で新しい機能を提供するという。
FaceTimeには、通話をより自然に、実際に近いものにする新しいオーディオとビデオの機能が搭載され、「MacにAirPlay」のような新しい連係機能のツールを使うと、複数のApple製デバイス間の連係をさらに向上させることができる。
「テキスト認識表示」と「画像を調べる」は、役立つ情報を表示するための新しい知能機能を実現。
Safariには「タブグループ」によってパワフルなタブ整理が導入され、「ショートカット」によってMacでも自動化が簡単になるとのことだ。
今秋の後半には、SharePlayによって、MacユーザーはFaceTime経由で体験の共有ができるようになるほか、「ユニバーサルコントロール」により、ユーザーは簡単に、MacとiPadの間でシームレスに作業できるようになるという。
macOS Montereyは、Appleシリコン搭載MacとIntel搭載Macに対して、無料のソフトウェアアップデートとして提供されるとしている。
FaceTimeでつながり続けるための新しい方法
FaceTime通話はより自然で実際に近くに聞こえるようになり、SharePlayではユーザーが友達や家族とつながり、楽しい時間を過ごすための新しい方法を提供するという。
空間オーディオにより、FaceTime通話では、画面上の相手の位置から声がするように聞こえるとのことだ。2つの新しいマイクロフォンのモードでは、ユーザーが自分自身の声をどのように聞かせるかをより管理できるという。
「声を分離」では周囲の騒音を消してユーザーの声がとても明瞭になる一方で「ワイドスペクトラム」では入ってくる音をすべて通してくれるので、参加者はすべてを聞くことができるとのことだ。
「ポートレートモード」は、FaceTimeの新機能でWebexやZoomなどのアプリケーション内で利用でき、M1チップのNeural Engineを活用してユーザーに焦点を合わせたまま、背景をぼかすという。
また、新しい「グリッド表示」ではグループFaceTime通話の参加者を同じサイズのタイルで表示。
SharePlayは、ユーザーがFaceTimeで通話をしながら体験を共有するパワフルな機能。ユーザーは、お気に入りの音楽、テレビ番組、映画などを友達や家族と一緒にリアルタイムで視聴でき、共有された再生コントロールを使えば、SharePlayセッションの参加者全員が、再生、一時停止、早送りできるという。
また、画面全体または単に特定のアプリケーションのみを共有することもでき、通話中の友達や同僚と簡単に共同作業を行うこともできるとのことだ。
SharePlayは、Apple Music、Apple TV+に加え、人気の他社サービスにも対応予定であるとしている。
「ユニバーサルコントロール」および「MacにAirPlay」を使って一緒に作業できる複数のApple製デバイス
「ユニバーサルコントロール」を使うと、ユーザーは1つのマウスとキーボードでMacとiPadをシームレスに行き来できるという。ユーザーはデバイスを隣同士に置いたまま、なんの設定もなしで、一方のデバイスからもう片方にカーソルをすぐに移動できる。
また、Macのキーボードを使って他のデバイスにテキストを入力したり、デバイス間でコンテンツをドラッグ&ドロップしたりできるという。
Apple Pencilを使ってiPadで絵を描いて、そのイラストをMac上のアプリケーションにそのまま配置することもでき、すべてのデバイスのパワフルな能力をすぐに楽しむことができるとのことだ。
「MacにAirPlay」を使うと、あらゆるものをiPhoneまたはiPadから直接Macで簡単に再生、表示、共有できる。
AirPlayを使って、最新の映画やゲーム、写真、プレゼンテーションを直接Macの美しいRetinaディスプレイに共有したり、部屋の中の離れた場所から、音楽をMacの原音に忠実なサウンドシステムを使って再生したりすることができるとしている。
「テキスト認識表示」と「画像を調べる」
「テキスト認識表示」は、写真にある文字情報、たとえば電話番号、ウェブサイト、住所などを検出するため、ユーザーはコピー&ペーストや電話をかけたり、ウェブサイトを開いたり、より簡単に情報を調べたりすることができるという。
「画像を調べる」は、ユーザーが写真に写っている動物、アート、ランドマーク、植物などを見つけて学ぶことができるように。「テキスト認識表示」と「画像を調べる」はどちらもmacOS全体で動作し、パワフルなデバイス上の機械学習を活用しているため、ユーザーのデータのプライバシーは保護されるとのことだ。
気を散らす項目を減らし、ユーザーがタスクに集中できるようにする「集中モード」
「集中モード」は、その瞬間にユーザーが何に集中したいかに基づいて、アプリケーションや人からの通知を絞り込むという。
ユーザーがMacで「集中モード」を設定すると、そのユーザーの他のApple製デバイスでも自動的に「集中モード」が設定される。「集中モード」を使用している時は、メッセージや、Slackなどの対応しているコミュニケーションアプリケーションに状況が自動的に表示されるので、ユーザーがプロジェクトの仕上げをしている最中や休暇中の場合に邪魔をしてはいけないということが他の人にもわかるとのことだ。
メモで整理と共同作業をするための更なる方法
Montereyのメモは、ユーザーが共同作業を行い、情報を整理し、どこからでもメモを作成するために新しい方法を提供。
「クイックメモ」を使うと、ユーザーはどのアプリケーションの使用中でもメモを取ることができるため、考えやアイデアをすぐに簡単に書き留められるという。
また、アプリケーションから取得したリンクを「クイックメモ」に追加でき、Safariのウェブサイトを覚えておく必要がある場合や、マップで場所をすばやく見つける場合に最適であるという。
新しいコラボレーションツールを使うと、「名前の言及」を追加したり、新しい「アクティビティ表示」で共有メモの更新内容を表示したりすることができる。
Montereyでは新しい「タグブラウザ」を搭載し、より迅速にメモを分類し見つけやすくするタグを使って、整理しやすくなるとのことだ。
Safariでの進化したタブの体験
Safariでは、ユーザーが複数のタブを簡単に保存し、管理できるようになる新しい「タブグループ」機能など、ユーザーがウェブをブラウズする方法をより管理できるようになり、旅行の計画、プロジェクトの調査、定期的に使うタブの保存に最適であるという。
「タブグループ」はMac、iPhone、iPad間で同期するため、プロジェクトの続きをどこからでも再開することができ、友達や家族とタブを共有するのも簡単であるという。
Safariではウェブを体験する新しい方法が登場し、たとえばユーザーがより多くのスペースをブラウジングに使えるようになる新しいオプションのコンパクトなタブバーのデザイン、メッセージを通じて送られたリンクに簡単にアクセスできるようになる「あなたと共有」との統合、そしてウェブサイトで見つけた情報を簡単に追跡できるようになる「クイックメモ」のサポートなどがあるとのことだ。
また、インテリジェント・トラッキング防止機能によってトラッカーがユーザーのIPアドレスを使ってユーザーのプロファイリングを行うことを防止できるようになり、ユーザーがさらにプライバシーを保護できるようになるとしている。
Macのシームレスな自動化を提供する「ショートカット」
Macの「ショートカット」は、ユーザーが最も頻繁に使うアプリケーションで生産性を最大限に高めるために役立つという。
事前構築済みショートカットの豊富なギャラリーにより、Macから直接、頻繁に利用するアプリケーションを簡単に開いて仕事を再開したり、お店に行ったときのための買い出しリストにリマインダを追加したりするなど、毎日のタスクを簡単に自動化できる。
また、「ショートカットエディタ」を使って、ショートカットを自分のワークフローに合わせてカスタマイズも可能。
メニューバー、Finder、Spotlight、SiriなどのmacOS全体で統合された「ショートカット」により、いつでもショートカットを簡単に実行でき、「ショートカット」に既存のAutomatorのワークフローを読み込めるので、ユーザーはすぐに使いはじめることができるとのことだ。
その他の機能
- 「あなたと共有」では、メッセージで共有されたコンテンツを写真アプリケーション、Safari、Apple Podcast、Apple News、Apple TVアプリケーションで楽しむことが簡単に。
- ユーザーは共有コンテンツを見つけたり、誰がおすすめしているかを確認したり、そのコンテンツが共有された元のスレッドにインラインの返信をしたりすることが簡単にできるという。
- マップでは、道路、周辺地域、木々、建物などのまったく新しい没入感あふれる体験を提供し、Macの驚くほど美しいディスプレイ上ですべてに命が吹き込まれるという。
- iCloud+には、ユーザーに人気のiCloudのすべての機能に、「メールを非公開」、拡張されたHomeKitセキュアビデオのサポート、革新的な新しいインターネットプライバシーサービスであるiCloud Private Relayなどの新しいプレミアム機能が追加料金なしで加わるという。
すべてのiCloud+のプランは同じファミリー共有グループのメンバーで共有できるので、全員が新しい機能、ストレージ、そしてこのサービスから得られる新たなレベルの体験を楽しめる。
現在iCloudストレージのサブスクリプションに登録しているユーザーは、追加料金なしで自動的にiCloud+にアップグレードされるとのことだ。 - M1チップを搭載したMacに組み込まれた空間オーディオは、AirPods(第3世代)、AirPods Pro、AirPods Maxで、劇場のような体験を届けるという。
そして、ダイナミックヘッドトラッキングによって、ユーザーが頭を動かしてもサウンドはMacから離れないとのことだ。 - 「メールプライバシー保護」は、メールが開封されたかどうかを送信者に知られないように。IPアドレスを隠し、送信者がIPアドレスを使って、ユーザーの位置情報を把握したりプロファイルを作成したりできないようにするとのことだ。
- 新しいアクセシビリティ機能では、誰でもマークアップから直接、代替の画像テキストを追加できるようになり、フルキーボードアクセスが向上し、新しいカーソルカスタマイズオプションによってより柔軟にMacを操作できるようになるという。