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キッチハイクは、北海道檜山郡厚沢部町(あっさぶちょう)と連携し、地域と子育て家族向けの新規事業「保育園留学」の申し込み受付を開始しました。
保育園留学とは、家族で地域を訪れ、自然や文化と触れあい、地域への特別な思い入れを育む、暮らし体験。
内閣府による「一時預かり事業」を活用し、地域の認可保育園・認定こども園と公式連携した暮らしと食育のワーケーションプログラムを提供するという。
受け入れ先の厚沢部町の認定こども園『はぜる』の稼働率は75%、より多くの子どもたちを受け入れ、のびのびとした大自然のもと、育てることができるという。
この保育園留学では、全国から『はぜる』に留学したい子育て家族を受け入れ。1〜3週間ほど、この土地で暮らし、厚沢部町の豊かな食や大自然を通じて、子どもたち・家族に、広大な大地の恵や地域とのつながりを感じられる食育体験、暮らし体験を届けるという。
過疎化解決に先進的に取り組む、北海道厚沢部町
厚沢部町は、過疎化の課題先進地域として、北海道内での試し移住をいち早く取り組みを始めた自治体。
”過疎のまち”北海道檜山郡厚沢部町では、20年前と比べて、すでに約70%まで人口が減少。子育て世帯の流出もあり、この先もさらに過疎は進む見込みであるとのことだ。
キッチハイクは、2020年から「ふるさと食体験」というサービスを通して、厚沢部町の魅力を全国に届ける取り組みを実施。こうした縁もあり、今年の7月にキッチハイク代表の山本氏が、厚沢部町に実際に家族で訪問し、3週間ほどこども園はぜるに2歳の子どもたちを預ける体験をしたという。
その体験が、「地域にとっても家族にとっても素晴らしいものだった」ということから今回のプロジェクトが始動したとのことだ。
試し移住、こども園はぜる設立、ふるさと食体験など、保育園留学では、厚沢部町がこれまで取り組んできた数々プロジェクトの知見や地域資源を生かした地域の新たな希望として取り組んでいる。
保育園留学では、もともと地域にあった「保育園」「ちょっと暮らし住宅」「厚沢部町の暮らし」を融合させ、まちの遊休資産の活用を基本とし、もともとはぜるにある「一時あずかり保育」という制度を活用することで、受け入れもスムーズにはじめることができたという。こうした既存の資産や制度の活用は、他地域においても取り入れることが容易になるのではないかと考えているとのことだ。
家族ぐるみの超長期的な関係人口の構築
保育園留学を通じて、感受性が育まれ始める幼少期に自然体験や食育などの基礎をつくり、こどもを主体にした、厚沢部町での暮らしを家族で体験してもらうことで、長い人生の中で、家族全員にとって厚沢部町を特別な思い入れのある地域に。
子育て世代の定住・移住促進にもつながることを期待しており、また、厚沢部町発祥のメークインをはじめ、豊かな食を楽しんでもらい、一次産業のPR機会にも繋げるとのことだ。
保育園留学でできる体験(一部)
・のびのびと自然に触れる、こども園はぜるでの生活
厚沢部町認定こども園は、公園の芝生や築山をそのまま園庭として活用。厚沢部町の自然を最大限活用し、都心部の保育園では体験しにくい広さを活かしたダイナミックな遊びも体験できる。
・週末は家族みんなで、厚沢部町の大地を感じる食育体験
ブルーベリー狩りや、厚沢部町発祥のメークインのジャガイモ堀り、立茎アスパラの収穫といった厚沢部町の特産品である野菜や果物の収穫を家族そろって体験することができる。育てて収穫することを体験し感謝の気持ちを持てる環境をつくるとのことだ。
・夫婦共働きでも快適なワーケーション環境
こども園から車で5分の「ちょっと暮らし住宅」では、暮らしとワーケーションに必要な設備を、一通り揃えているという。Wi-fiがあるため、自宅でワーケーションすることも可能。夫婦で部屋を分けたり、気分を変えて仕事をしたい場合は、徒歩2分の移住センターが利用できる。
新しい取り組みに挑戦し続ける厚沢部町を応援 クラウドファウンディングを実施
今回、同プロジェクトの立ち上げにあたり、10月12日よりクラウドファンディングを実施するという。運営資金にあてるほか、保育園留学をしたい人へのPRや、サービスを応援する仲間探しが目的であるという。
なお、今回の保育園留学は、厚沢部町で実際に暮らす人々が「過疎」という問題に真剣に向き合い、食体験・自然体験を存分に活かした地域の工夫が詰まったプロジェクト。
保育園留学で向き合っている課題は、厚沢部町だけでなく日本全国の課題でもあるという。この厚沢部町での取り組みの先駆けとして、成功させられれば、将来的にはさらに全国的な取り組みにしていけるようになっていくとのことだ。