Googleは、利用者に対し、より一層の透明性を提供していくことができるよう、広告主に関するページを設け、広告の開示情報を強化していくと発表した。

利用者は、新しい「About this ad(この広告について)」メニューでこれらの開示情報にアクセスすると、身元確認済みの広告主が過去30日間に掲載した広告を確認することができるという。

これは、興味のあるコートの広告が表示され、ブランド名に見覚えがなく確認したいと思った場合、広告主に関するページを確認すれば、実際のサイトにアクセスしたり購入したりする前に、その広告主について詳しく知ることができるとのことだ。

広告をタップすると、利用者は広告を掲載している広告主の詳細情報を知ることができる

現在、YouTubeの動画広告、Google検索のショッピング広告、ディスプレイ広告など、多岐にわたるGoogleの広告フォーマットが存在しているという。

そして、人々の広告への関心は、さらに高まりを見せており、そこでGoogleでは、広告が表示された理由をユーザーが理解し、興味のない広告を非表示にできる「About this ad(この広告について)」などの機能開発を進めてきたとのことだ。

日本では、2021年5月に「広告主様本人確認プログラム」を導入。このプログラムでは、広告主による事業内容、所在地、販売・宣伝する製品に関する情報の提出が必須となったという。

このような情報の透明性を確保することによって、利用者は、広告を掲載している企業について詳しく知ることができる。

また、広告エコシステムにおいて信頼できる広告主を見分けることができるようになり、身元を偽装する悪意ある事業者による広告を制限することができるとのことだ。

今回、​​利用者は広告や広告主に関する情報を把握できるだけでなく、広告がGoogleのポリシーに違反していると思われる場合には、より簡単に報告することも可能になった。

報告された広告は、Googleチームがポリシーに準拠しているかどうかを確認し、必要に応じて広告を削除するという。Googleは利用者に安心して利用することを最も重要視しており、ユーザーからのフィードバックが重要な役目を果たしているという。

広告主のページは、今後数か月のうちにまずは米国で公開され、2022年には段階的に他の国にも展開される予定であるという。Googleはまた、広告主に関するページ内でさらに詳しい情報を確認できる方法についても、検討を続けていくとしている。

Google広告の透明性向上のために

広告の開示情報の強化は、Googleサービスで表示される広告と接点を持つ利用者に対し、明確で直感的なエクスペリエンスを提供することを目指すGoogleの取り組みの一環。

毎日3,000万人以上の人が広告の透明性に関する情報や広告設定メニューを利用しており、「About this ad(この広告について)」の機能も使われている。

利用者は、YouTubeでの広告の透明性に関する情報開示や広告設定ツールを最も利用しているという。ユーザーが広告の開示情報に基づく意思決定をGoogle広告が表示されるあらゆる場面で行えるように、「About this ad(この広告について)」機能を数か月以内にYouTubeとGoogle検索に展開する予定であるとのことだ。

Googleは、信頼できるGoogle広告エクスペリエンスを構築するための取り組みを進めており、広告の開示情報の強化は、そのためのステップであるという。

今後も、表示される広告を利用者が理解しやすく、より管理しやすくなるよう取り組みを続けていくとしている。