ウェザーニューズは、秋の紅葉シーズンを楽しめるよう、「第一回紅葉見頃予想」を発表した。

今年も既に大雪山系(北海道)や立山の室堂平(富山)では葉の色付きが始まっている。北日本の平野部では10月下旬から11月上旬にかけて、東・西日本の平野部では11月中旬から下旬にかけて紅葉シーズンを迎える見通しで、東・西日本の広範囲で見頃は平年並から平年より遅い予想となっている。

今夏の暑さや大雨による影響はほぼ見られず、葉の状態は昨年よりも良い傾向にあることが確認できている。今後も適度な日差しと雨が見込めることから、全国的に鮮やかな紅葉が期待できそうだという。

スマートフォンアプリ「ウェザーニュース」では、『紅葉Ch.』をオープンし全国の名所約800か所の見頃予想日やスポット情報を公開。

なお、「第二回紅葉見頃予想」は10月中旬の発表を予定しているとのことだ。

2021年「第一回紅葉見頃予想」

<見頃時期:広い範囲で平年並だが、関東平野部と西日本の山沿いは平年より遅い予想>

葉が色付く時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなるという。今秋は、北日本や東日本で9月前半の気温が平年に比べて低かった影響で標高が高い山では色付きが進んでおり、平年より早く見頃を迎える見込みであるという。

ただし、北日本や東日本は10月から11月にかけて気温が高い傾向となるため、平野部では平年より遅い見頃を迎える予想とのことだ。

西日本は10月の気温が平年より高い傾向となるため、山沿いでは平年よりも見頃が遅くなるとのことだ。一方、11月になると気温が平年並で推移し、平野部では平年並の見頃を迎えるところが多い見込みであるという。

<豪雨・猛暑・台風の影響は?:影響はなく、葉の状態は昨年より良好>

夏の天候は葉の育ち具合や痛み具合を左右し、色付きの良さに影響を与える。今夏は北日本の記録的な暑さや日差しの多さ、西日本や東日本では太平洋側を中心とした前線による大雨の影響が懸念されたとのことだ。

そこで、スマートフォンアプリ「ウェザーニュース」を通じて8月30~31日に葉の状態を調査し、全国1,135人から回答が寄せられた。

全国的に「葉っぱの大きさ」は概ねそろっており、「葉っぱの形」は昨年より良い傾向にあるという。懸念していた暑さや大雨による影響は見られず、今年は鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。

8月上旬には台風9号が西日本に上陸・通過し、九州・中国地方からは雨風の強まりによる倒木などの被害報告があった。全体の鮮やかさを大きく損なうほどではないが、一部の色付きに影響する可能性があるとしている。

<鮮やかさ:今後の台風進路に注意も、周期的な天気の変化で順調>

葉が鮮やかに色付くためには、夏の天候だけでなく秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要であるという。

今秋の東日本と西日本は、10月下旬以降は天気が周期変化する予想となっている。葉が鮮やかに色付くために必要な日差しや雨、朝晩の冷え込みが十分に見込めるため、11月頃に見頃を迎える平野部を中心に鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。

ただし、9月下旬から10月中旬にかけては台風や低気圧、前線の影響で、10月頃に見頃を迎える標高が高い山では、鮮やかさが控えめになる可能性があるとしている。

北海道:大雪山系では平年並だが、多くの名所では見頃が遅れる

北海道では、今夏の気温は平年に比べて高くなったという。一方、9月以降は上空に寒気が流れ込み、気温は平年よりもやや低く推移しているという。このため、大雪山系では既に色付きが進み、平年並の時期に見頃を迎えている。

今後11月にかけては気温が平年よりも高い予想で、9月下旬以降に見頃を迎える多くの名所で平年より遅い見頃を迎える見込みであるとのことだ。

葉の色付きについては、10月を中心に天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれるという。このため10~11月に見頃を迎える名所では、鮮やかな紅葉が期待できそうであるとしている。

東北:標高の高い山で見頃は早まるが、広い範囲で平年より遅い見頃となる予想

東北では、今夏は高気圧に覆われて日本海側を中心に晴れた日が多く、気温も高くなったとのことだ。

一方、9月以降は上空に寒気が流れ込み、気温は平年よりも低く推移。このため、標高が高い山では既に色付きが始まっており、平年より早い時期に見頃を迎える予想であるとしている。

今後11月にかけては気温が平年より高くなるため、平野部を中心に多くの名所で平年より遅い見頃を迎える見込みであるとのことだ。

葉の色付きについては、10月を中心に天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれている。このため10~11月に見頃を迎える名所では鮮やかな紅葉が期待できそうであるとしている。

関東・甲信:11月にかけて気温が平年より高く、見頃は平年より遅れる予想

関東・甲信では、11月にかけての気温が平年より高くなる予想であるという。このため、多くの名所で平年より遅い見頃を迎える見込みとなっている。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれる。このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。

北陸:標高の高い山で見頃は早まるが、広い範囲では平年並か遅れる予想

北陸では9月以降、気温が平年より低い傾向が続いている。立山の室堂平(富山)など標高が高い山では既に色付きが進んでおり、平年より早い見頃を迎える見込みであるとのことだ。

9月下旬から10月にかけては気温が平年より高く、多くの名所で見頃が平年より遅くなるという。11月の気温は平年並の予想で、平野部では平年並の見頃を迎える見込みとなっている。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれており、このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。

東海:山沿いでは見頃が遅れるが、平野部では平年並の見頃となる予想

東海では、10月にかけての気温が平年より高く、山沿いでは平年より遅い見頃となる予想。一方、11月の気温は平年並の予想で、平野部では多くの名所で平年並の時期に見頃を迎える予想であるという。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれており、このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。

近畿:山沿いでは見頃が遅れるが、平野部では平年並の見頃となる予想

近畿では、10月にかけての気温が平年より高く、山沿いでは平年より遅い見頃となる予想。一方、11月の気温は平年並の予想で、平野部では多くの名所で平年並の時期に見頃を迎える見込みであるという。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれ、このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうであるとしている。

中国・四国:山沿いでは見頃が遅れるが、平野部では平年並から早い見頃に

中国や四国では、10月にかけての気温が平年より高く、山沿いでは平年より遅い見頃を迎える予想に。一方、11月の気温は中国で平年並、四国で平年より低い予想となり、このため、中国では平年並みの見頃、四国では平年より早い見頃を迎える予想であるという。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれる。このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうであるとしている。

九州:山沿いでは見頃が遅れるが、11月には平野部で見頃に

九州では、9月から10月にかけて気温が平年よりも高く、標高が高い山では平年より遅い見頃を迎える予想に。一方、11月の気温は平年並の予想で、平野部を中心に平年並の見頃を迎える見込みであるという。

葉の色付きについては、10月下旬以降は天気が周期変化して、葉が鮮やかに色付くために必要な日差しと雨が見込まれている。このため11月頃に見頃を迎える平野部を中心に、鮮やかな紅葉が期待できそうとのことだ。