イー・ラーニング研究所は、2030年の達成に向けて世界的に注目が集まっているSDGsに関する意識を調査するために、子どもがいる親を対象に「2021年子どものSDGsに関する意識調査」を実施し、結果を発表した。
イー・ラーニング研究所は、インターネットを利用した家庭向けe-ラーニングサービス「フォルスクラブ」、小・中学生向け動画教育配信サービス「スクールTV」などのデジタルサービスに加え、世界で活躍できる力を身につける、小・中学生向け次世代型社会体験教材「子ども未来キャリア」を展開。
20代~50代の子どものいる親を対象に実施した同調査では、SDGsへの関心度の高さや子どもにどのようにSDGsを学んでほしいかなどの希望が明らかになる調査結果となった
1.約9割がSDGsを知っていることが明らかに。特に関心があるSDGs項目は「質の高い教育をみんなに」
「SDGsを知っているか」という問では、約9割の人が「はい」と回答する結果となった。また、「特に関心のあるSDGsの項目はどれか」と質問したところ、「質の高い教育をみんなに」と回答した人が群を抜いて多く、8割以上が回答したことがわかった。
コロナ禍で休校やオンライン教育における教育格差が問題視される中、質の高い教育を平等に受けられるかについて注目が集まっていることがうかがえた。
2.9割以上が子どもにSDGsを学んでほしいと回答
次に、「子どもがSDGsを学ぶべきだと思うか」という問では、9割以上の人が「はい」と回答し、子どもにSDGsについて積極的に学んでほしいと思っていることが判明したという。
また、「なぜ子どもがSDGsを学ぶべきだと思うか」と質問したところ、「子どもの将来に役立つと思うから」という回答が102人、「世界的な課題だから」と回答した人が99人と僅差で続いた。
どちらもSDGs関心層の5割以上が回答しており、2030年の目標達成に向け世界的にフォーカスが当たる中で、子どもたちの将来に役立たせるため、SDGsについて学ばせたいと思っているとのことだ。
3.8割以上がSDGsについて「学校」で学ぶことを希望。しかし、家族でSDGsについて話し合った経験は3割程度に
続いて、「どこで子どもにSDGsについて学んでほしいと思うか」という問では、8割以上の人が「学校」と回答し、SDGsについて学校で学んでほしいと希望する声が多いことが明らかとなった。
一方で、約半数の人が「家庭」と回答しており、コロナ禍において家で子どもと過ごす時間が増えているため、家庭でもSDGsについて学ばせたいと思っていると考えられるとしている。
また、「SDGsについて家族と話し合ったことはあるか」という問では、「はい」と回答した人は約3割にとどまり、SDGsについて話し合った経験ことがない家庭が多いことがわかった。
家庭でSDGsについて学ばせたいと思っているものの、実際に話し合えていない現状が伺える結果に。
4.9割以上が子どものSDGs活動参加を希望。当事者意識を持った学びを望む結果に
さらに、「子どもにSDGs活動に参加してほしいと思うか」という問いでは、9割以上が「はい」と回答し、子どものSDGs活動参加への関心度が高いことが明らかになった。
また、「SDGsの項目の中で、特に子どもに学んでほしい項目はどれか」という問いでは、第1位が「質の高い教育をみんなに」で104人が回答し、第2位が「貧困をなくそう」で95人が回答した。
親の関心が高い項目と一致しており、教育など身近なものから子どもにも当事者意識を持って学んでほしいと感じていると考えられるとのことだ。
【調査概要】
調査方法:紙回答
調査地域:全国
調査期間:2021年8月9日~2021年8月27日
調査対象:20代~50代の子どものいる親、男女計176人
<参考>イー・ラーニング研究所「2021年子どものSDGsに関する意識調査」イー・ラーニング研究所調べ