医療システムソリューション等を提供するアルカディア・システムズは、複数の医療施設と協力し、簡単な入力だけでワクチンのキャンセル待ち希望者と余ったワクチンを自動でマッチングするシステム「ワクチン余剰マッチングシステム:VAMCS ヴァンクス」を開発したことを発表した。
同システムは8月に複数施設で試験運用を実施予定、9月には全国で展開を図る予定とのことだ。
VAMCSの概要
【システムの全体構成】
●ワクチンのキャンセル待ちを希望する人がVAMCSに登録し、一人5施設のキャンセル待ち施設を登録。
●医療施設がワクチンの余剰登録をするとキャンセル待ちの順番に自動でメールを送信。
●15分毎に次の人へとマッチングするまでメールを送信。その時に医療施設に来院できる人をマッチング。
【キャンセル待ち希望者の流れ】
1.個人情報登録
必要事項を入力。
2.キャンセル待ちする施設の登録
地図上でキャンセル待ちできる施設が表示され、一人当たり5施設まで登録が可能。
3.マッチングメールへの応諾
施設が余剰登録するとキャンセル待ちリストの上位の希望者に対してメールでお知らせを送信。有効期限内(メール到着から15分以内)にシステムに応諾の入力をすることで接種予約が完了。
4.接種する医療施設へ
接種する医療施設にてワクチンを接種。
5.メールに応諾できない場合
自動メールは15分毎に次々と制限時間(施設が設定)まで送信される。ワクチンは希釈後6時間で利用できなくなるため、すぐに応諾できる人をマッチングできるようにしているとしている。
【医療施設の流れ】
1.施設情報登録
2.余剰ワクチンの登録
「希釈時間」「受付終了時間」「ワクチン種類」「余剰数(シリンジ単位)」を入力するだけでマッチング開始。
3.応諾結果の確認
自動マッチングの結果はリアルタイムで確認が可能。
【試験運用の開始】
現在、下記の施設で試験運用中としている。
●福岡東ほばしらクリニック (福岡県福岡市)
●岸辺くすのき透析クリニック (大阪府吹田市)
●横田クリニック (大阪府大阪市)
●下地診療所(沖縄県宮古島市)
●大正くすのきクリニック (大阪府大阪市)
●一般財団法人 医療情報健康財団 (福岡県福岡市)
●中馬病院(兵庫県尼崎市)