日本上陸25周年を迎えるスターバックス コーヒー ジャパンは、日本市場における、さらなるビジネス成長に向けて、人、地球環境、地域へのポジティブな貢献を追求した、重点取り組みを発表した。

1996年、北米以外の海外初のマーケットとして、日本第一号店を東京・銀座に開業して以来、スターバックス コーヒー ジャパンは、地域に愛される第三の居場所(サードプレイス)の実現を目指し、一杯のコーヒーを通じて、人と人とのつながりの瞬間を重ねることで成長を続けてきたとのことだ。

存在を一層必要とされるブランドとして成長するために、店舗のある地域・地元とのつながりをさらに深め、人と地球環境においてより良い状態の在り方を追求していくとしている。

この在り方を実現するために、年間100店の新規出店ペースを継続し、日本全国での店舗数は2024年末までに2,000店を目指すとのことだ。

25周年記念ムービー「#スターバックス2525リレー」

■パートナー個人の能力や強み、未来への可能性を最大化する新キャリア制度を導入。多様性あふれるBest Place to Work(最高の職場)の実現を目指す

スターバックスにとって、多様でエンゲージメントの高いパートナーは最も大切なブランドのコアであるという。

Best Place to Work(最高の職場)を目指す考えの下、多様化するライフスタイルやライフステージの変化に応じて、パートナー一人ひとりが能力や強みを生かし、自らオーナーシップをもってキャリア形成が実現できるよう、新たなキャリア制度へ2022年度からアップデートし、People Positiveな企業の在り方を追求する。

パートナー個人の能力や強み、未来への可能性を最大化する新キャリア制度を導入

(1)それぞれの地域・地元でキャリアを追求できる全国共通の制度内容へ刷新

新たな正社員対象のキャリアパスは、リモートワークという機会点により、転居を伴わずとも、愛着と知見のある地元に密着しながら、パートナー自らがキャリアを追求することができる、特に外食業界において革新的な制度。

2014年からベースとなっていた目指すキャリアと転勤の有無に違いのある、2つのキャリアパス:グリーンエプロンアンバサダー(全国型)とグリーンエプロンエキスパート(コミュニティ型)を廃止し、全国統一のキャリアパスに刷新。

また、地域による給与面での差をなくし、全国同一の給与体系へと移行。その結果として、約3,500名の店舗で働く社員パートナーとその家族の充足したライフスタイルの実現と、地域経済の活性化にもつながる中長期的な雇用創出へ貢献するとしている。

(2)地元での人の採用・育成・活躍・成長に重点。多様なパートナーの個の伸び行く成長を支える企業体へ

年齢、性別、障がいの有無などに関係なく、多様なパートナーが全国各地で活躍できる職場を目指し、スターバックスでは、地域コミュニティにおける採用と育成に注力していくという。

2022年春より、地域をよく知る若者世代の代表である高校生のアルバイト採用および、高等学校卒業見込み者の正社員登用(2022年4月入社) をスターバックス コーヒー ジャパン創業以降初めて、一部地域にてスタート。

これまでスターバックスでは、のべ1万件を超える中学生の職場体験や3,500人以上の高校生が参加したユースリーダシッププログラムなどを通じ、ミッション&バリューズに基づき自ら考え行動する、主体性を育むスターバックス独自の人材育成方法を共有してきた。

その門戸をさらに広げ、中長期的なキャリアのつながりを若者世代と創ることで、将来、その土地のリーダーとして活躍する仲間を育み、そのパートナーを通じた地元色溢れる顧客体験の提供につなげていくとのことだ。

また、来年2022年1月1日より、社員パートナーの定年年齢の引き上げを実施。人と共にブランド成長する「ピープル」が中心の企業であるスターバックスは、個性あふれる多様なパートナーが主体的に人生設計し、成長する機会をこれまで以上に提供するという。

■リソースポジティブカンパニーとして存在するブランドへ

スターバックスのサステナビリティへの歩みは、創業当初より重要な取り組みとして進められている。

昨年、「リソースポジティブカンパニー」を目指すという持続可能な未来へ向けたコミットメントと、2030年までにCO2(二酸化炭素)の排出量、廃棄物の排出量、水の使用量を半減させる環境目標を正式に発表した。

日本においても、このコミットメントに基づき、様々な環境施策を強化継続していくとしている。

リソースポジティブカンパニーとして存在するブランドへ

(1)2030年までに廃棄物を50%削減するグローバル目標追求のため、使い捨てプラスチックの削減をさらに強化

繰り返し使えるカップのシェアリングプログラムの実証実験を、丸の内エリアの店舗で2021年秋よりスタート。プラスチックカップを含む使い捨て容器の代わりに、リユースカップでドリンクを提供し、参加店舗での回収、委託先での洗浄を通して、リユースプラットフォームを構築。

地球資源に過度に頼らないサービスの在り方を追求し、使い捨てカップの使用量の削減につなげる。

また、9月より順次フラペチーノ® も紙ストローに切り替える。2021年9月より順次、フラペチーノ® においても、FSC® 認証紙ストローでの提供を始めていくという。

これにより、店舗での使い捨てストローはすべて紙製に変更となり、引き続き、23品目のアイスビバレッジはペーパーカップとストロー不要のリッドにて提供するとのことだ。

(2)サステナビリティに重点をおいた新店舗「皇居外苑 和田倉噴水公園店」を2021年12月に開業

環境省が管理する国民公園の一つである皇居外苑の和田倉噴水公園内に立地する和田倉休憩所に、2021年12月、新たな店舗をオープン。

同店舗は、環境負荷低減に重きをおいたデザインで、環境目標にアプローチする様々な設計面、運営面でのアクションを先駆的に取り入れ。

例えば、自律分散型水循環システムを開発するWOTA と協業して、店内でお客様が使用するための手洗い水の循環利用を行う。また、国産木材の積極採用や、店内利用時にはリユース可能なグラスやマグでのドリンク提供を基本とし、カップのシェアリングプログラムのテスト導入や、給水スポットの設置などを行う予定であるとのことだ。

なお、12月のグランドオープンに先駆け、7月下旬より、期間限定ストアがオープン予定であるとしている。

皇居外苑 和田倉休憩所 「画像提供:財団法人国民公園協会」

(3)リデュースアクションや資源循環の取り組みを加速し、廃棄物を2030年までに50%削減目指す

8月23日より、全国の店舗(一部店舗を除く)でフードロス削減のための新プログラムをスタート。

2021年3月に実施した約90店舗におけるトライアルで得た知見を基に、適切な発注と、より積極的な廃棄削減を目指すため、夜間の商品販売価格の値引きを実施するという。これによりスターバックスの食品廃棄物の約15%を占める期限切れフードの廃棄量の削減を目指すとのことだ。

また今回、6月23日から8月31日まで、利用者の不用となったスターバックスのプラスチック製のタンブラー等のドリンクウェアを全国の約500店舗で回収し、リサイクルにつなげる「タンブラー回収プログラム」を実施。

回収したタンブラーはリサイクルして、新たな製品・資材の原料として活用し、商品は来年にもスターバックス店舗で販売する予定であるという。

さらに、以前よりスターバックスが継続してきたサステナブルアクションの一つ「コーヒー豆かすリサイクルループ」の取り組みがさらに前進。

スターバックスの店舗から出る廃棄物で最も多いのがコーヒー(豆かす)。1店舗あたり、毎日約16kg排出されるコーヒー豆のかすを、たい肥としてリサイクル。このたい肥で育てたニンジンを使用した「キャロットケーキ」を6月23日からスターバックスのオンラインストアにて販売。

これらの取り組みを通じて、豆かすのリサイクル率をこれから3年間で、23%から50%に上げることを目指すとしている。

■地域・地元とのつながりを強め、ビジネス成長

コミュニティへの貢献は私たちスターバックスが変わらず重視する柱の一つ。47都道府県すべてに店舗を構え1,600を超える規模になった今も、ミッションに基づき、創業当時から、地域との関係性を大切に、一店舗一店舗が地域・地元とつながりを築き上げてきたという。

同社は今後、店舗と地域とのつながりを強固にした個性あふれる2,000店舗を目指し、地域社会・経済の活性化につなげていくとのことだ。また、地元の人々とのつながりを通じた、ユニークな商品やサービスも拡充していくとしている。