富士フイルム和光純薬は、新型コロナウイルス変異株の検出試薬「E484Q変異検出キット」(研究用試薬)を発売したと発表した。
同キットは、ワンステップRT-qPCR法に用いることで、インド型ウイルスが持つ「E484Q」変異を高感度に検出することができるとのことだ。
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、高い感染力やワクチン効果の低下が懸念される変異株が次々に出現している。
このような中、富士フイルム和光純薬は、イギリス型ウイルスが持つ「N501Y」変異を検出する「N501Y変異検出キット」と、南アフリカ型・ブラジル型ウイルスに共通する「E484K」変異の検出が可能な「E484K変異検出キット」を発売。
また5月17日には、インド型・カリフォルニア型ウイルスに共通する「L452R」変異を検出できる「L452R変異検出キット」の販売を開始するなど、新たな変異株に対応する検出試薬を次々に投入。
今回発売する「E484Q変異検出キット」は、同社独自の設計手法により開発した、新型コロナウイルス変異株の検出試薬で、新型コロナウイルスの陽性検体から、インド型ウイルスが持つ「E484Q」変異を高い感度で検出できるという。
さらに、既に発売した「L452R変異検出キット」との組み合わせにより、インド型ウイルスのなかでも、「L452R」「E484Q」の2つの変異を持つタイプを特定することができるという。
また、「L452R変異検出キット」だけでなく、「N501Y変異検出キット」「E484K変異検出キット」も併用することで、①イギリス型(N501Y)、②南アフリカ型・ブラジル型(N501Y・E484K)、③インド型・カリフォルニア型(L452R)、④インド型(L452R・E484Q)のいずれかに該当するかを判定することが可能。
同社は今後も、「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」という理念のもと、社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、医療をはじめとする幅広い分野の産業や学術研究の発展に貢献していくとしている。