清水建設は、建設事業におけるCO2排出削減を目的に、現在、全国の12工事現場でグリーン電力を導入しており、昨年度1年間のグリーン電力使用量は3.1GWhに達したと発表した。
このCO2削減効果は約1,500tとなり、スギ林の年間CO2吸収量(8.8t/ha)に換算すると約170ha分、一般家庭の年間CO2排出量に換算すると約550世帯(2.72t/世帯)分に相当するとのことだ。
グリーン電力は、同社が昨年7月に出資したネクストエナジー・アンド・リソースからグリーン電力証書を購入することで調達したという。
グリーン電力は、再生可能エネルギー発電所で発電された電力に含まれる「環境価値(CO2フリー)」を証書化している。購入者は証書に記された電力量を使用電力に充当することで、再生可能エネルギーを使用したと見なされる仕組みになっているとのことだ。
同社は、環境省が認定するエコ・ファースト企業として、2018年8月に「新たな構工法の開発やグリーン調達を推進すると共に、建設作業所で使用する重機・車両・機器の低燃費化を促進し、施工時の発生CO2を1990年度比で、2030年度に60%、2050年度に80%削減する」と宣言している。
これに伴い、2020年4月から工事現場へのグリーン電力の導入を進めており、今年度中に導入現場が2現場増えて14現場となるとしている。
清水建設は引き続き、工事現場へのグリーン電力の導入を推進し、同社事業にかかわるCO2排出量を着実に削減することで、長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」に掲げたサステナブルな社会の実現に寄与していく考えであるとのことだ。