世界的なスポーツブランドであるニューバランスは、気候変動に関する活動を支援し、より健康な地球を作るために、さまざまな戦略的提携を発表した。

ニューバランスは長年にわたり、レスポンシブル・リーダーシップ・プログラムを通じてサステナビリティの強固な基盤を築いてきた。

また、サプライチェーン全体で再生可能エネルギーを追求することから、環境に優しい素材のポートフォリオを構築することまで、短期的にも長期的にも影響を生み出す変化を模索し続けているという。

ニューバランスのグローバル・サステナビリティ部門の責任者であるジョン・ストークス氏は、以下の通り述べている。

サステナビリティはニューバランスにとって常に最優先事項であり、より健康な地球を育むためのコミットメントはかつてないほど強固なものになっています。私たちは緊急に行動する必要があります。そして、私たちの活動は、私たちの活動範囲を拡大してくれる志を同じくする同盟によってさらに強化されます。より健康な地球を創造し、維持するためには、総力を挙げた取り組みが必要です。素晴らしい個人や団体の協力とともに今後活動していけることに、これ以上ないほど期待しています

レスポンシブル・リーダーシップ

ニューバランスは、包括的なレスポンシブル・リーダーシップ戦略の一環として、現在から2030年までの間に総合的な目標を掲げ、低炭素の未来に向かって進んでいる。

-再生可能エネルギー

ニューバランスは、2025年までに全世界の事業で100%再生可能な電力を使用し、国連の「ファッション業界気候行動憲章」の署名者として、2030年までに温室効果ガスの排出量を30%削減することを目指している。

–長寿命と循環性

ニューバランスは、2025年までにフットウェア工場から埋め立てごみ処理地への廃棄物をゼロにすることを目指している。

また、消費者からの廃棄物に対処し、より高いレベルの循環性を確立するための取り組みの一環として、2021年にアパレル修理への取り組みを開始。

–低炭素素材

ポリエステルとレザーは、ニューバランスにとって気候変動に影響を与える2大要素。低炭素化の第一歩として、ニューバランスは2025年までにリサイクルポリエステルを50%、プリファードレザー(preferred leather)を100%使用する予定とのことだ。

–アドボカシーと保護

「1% for the Planet」との連携により、ニューバランスは2021年には、米国で販売されたすべてのFresh Foam Hierro v6の希望小売価格の1%を「1% for the Planet」に寄付し、気候変動や公有地に関する活動を行っている団体に貢献する。

-レジリエンス

女性のエンパワーメントを支援し、コミュニティの安定性とレジリエンスを高めるために、ニューバランスは2025年までにフットウェア工場で働く女性の100%が教育やスキルコースを受けられるようにすることを目指している。

GIZ

ニューバランスは、2021年を通して、GIZのエネルギーサポートプログラム(ESP)と密接に協力し、サプライチェーン内のエネルギー効率を改善するための太陽エネルギープロジェクトを開発している。

ベトナムのフットウェアサプライヤーをESPの小規模エネルギー効率化グループ(SEEG)に登録する重要なパートナーに選ばれ、SEEGは、工場チームに対してエネルギーに関するトレーニングを提供し、エネルギー節約について有意義な機会を得ることができるようにするという。

また、GIZのプロジェクト開発プログラム(PDP)と協力して、最も戦略的なサプライヤーの屋上太陽光発電の可能性を評価し、従来のエネルギー供給との競争力があると判断されたプロジェクトを発展させていくとのことだ。

The Renewal Workshop(リニューアルワークショップ)

最も持続可能な製品の一つは、すでに存在している製品。ニューバランスは、アパレル・テキスタイルブランドに循環型ソリューションを提供するリーディングカンパニーである「The Renewal Workshop」と新たな関係を築いたとしている。

ニューバランスと「The Renewal Workshop」は、今夏、アパレルの修理プログラムを試験的に実施し、修理の可能性と衣服のリサイクルを考慮してアパレルを意図的にデザインする方法をデザイナーに教えるためのトレーニングワークショップを開催するとのことだ。

なお、その目的は、廃棄物を減らし、価値を回復させ、アパレルを新品同様にすることで、地球をより健康にすることであるとしている。

ニューバランスのグリーンリーフアイコン

ニューバランスのグリーンリーフアイコンは、環境に配慮した素材採用基準を満たしたアパレル製品であることを示しており、リサイクル素材やオーガニック素材など、環境に配慮した素材を50%以上使用。

環境に配慮した繊維や素材を使用することは、ブランドが環境に影響を与える最大かつ最も直接的な方法であるとのことだ。

ニューバランスは、新しい目標に向けてすでに前進しており、今後数か月から数年の間に、環境に配慮した素材を使用した製品や製品カテゴリーの数を大幅に増やし、提供商品を拡大していく予定であるとしている。

ニューバランスのプロダクトクリエーションプラットフォーム担当シニアマネージャーのシンシア・マレッツ氏は、以下の通り述べている。

「環境に配慮した素材のポートフォリオを拡大するための取り組みは、最大の効果が得られる部分で、一歩一歩、素材ごと、シーズンごとに、体系的な変化をもたらすことに焦点を当てています。グリーンリーフの基準は、消費者に分かりやすい方法でその取り組みをとらえることができ、ブランド内の勢いをつけ、ビジネスユニット間の集中力を高めるのに役立っています」

ニューバランス×Jaden Smith Vision Racer ReWorked

ニューバランスは、活動家でありアーティストであるジェイデン・スミス氏との継続的なコラボレーションを通じて、サステナビリティをさらにDNAに織り込んでいる。

2021年4月23日、ニューバランスとジェイデンは、最新のコラボレーションシューズであるVision Racer Reworked(ビジョンレーサーリワークド)を発売。(日本では5月末発売予定)

同シューズは、このシリーズでは初めて、工場から出る繊維くずを30%以上取り込んだ部分的なリサイクル繊維スピンネックスを使用。Vision Racer Reworkedのミッドソールには、5%のEVAリグラインド(粉砕再生材料)を使用し、潜在的な廃棄物の流れを緩和しているとのことだ。

アッパーとタンに使用されている素材は、スピンネックス繊維74%、ポリエステル16%、スパンデックス10%を含んでおり、スピンネックス素材は、工場で発生する廃棄物を新しい素材として利用するものであるという。

ジェイデン・スミス氏は、「JUST WATERを立ち上げることでも、ニューバランスとのコラボレーションでも、より持続可能な選択肢や機能を日常のライフスタイルアイテムや日常文化に取り入れることに精力的に取り組んでいます」と語ります。「これらのアイテムは、より多くの人々が、シンプルな選択で、より賢くなりながら、より良いグローバルヘルスに参加できる方法を示すレンズの役割を果たしています。私たちはそれらを求め、選択する必要があるのです」と述べている。

ニューバランスと「1% for the Planet」

さらに、ニューバランスは環境非営利団体「1% for the Planet」と提携することを発表。

「1% for the Planet」は、企業や個人がメンバーシップや日々の行動を通じて環境問題の解決を支援することを促す世界的な活動。

ニューバランスは2021年を通じて、米国で販売されたすべてのFresh Foam Hierro v6スニーカーの希望小売価格の1%を「1% for the Planet」に寄付し、気候変動や公有地の保護に取り組む団体に貢献するとしている。

ニューバランスは、「1% for the Planet」と製品ラインのパートナーシップを結んだ初めてのメジャーなアスレチックブランドとなる。

2021年4月15日に米国で発売されるFresh Foam Hierro v6は、リサイクルされたタンフォームとコルク製のタンバッジを採用し、廃棄物を最小限に抑えるために、カットオフされた廃棄物を使ってヒールタブなどの小さな部品を入れ子にして作る「no piece left behind」というデザインアプローチを採用。

「1% for the Planet」のCEOであるケイト・ウィリアムズ氏は、以下の通りコメント。

「世界的なスポーツブランドであるニューバランスを1% for the Planetのネットワークに迎え入れることができ、大変嬉しく思っています。
ニューバランスは、気候変動や公有地に関する活動を行っている団体を資金面で支援することで、サステナビリティへの道のりにおいて重要な一歩を踏み出しました。」

なお、ニューバランスのサステナビリティへの取り組みとブランドのレスポンシブル・リーダーシップの取り組みについては、同社のサイトにて記載されている。