JTB、Fun Japan Communications、FIXERは、XR技術を駆使した仮想空間上にバーチャルな日本をつくりあげ、進化し続ける街や施設に世界中の人々が集い、観光やショッピング、様々なコンテンツを楽しみながら交流を深めることができる 「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」事業を開始すると発表した。

同プラットフォームを通じて、仮想空間上の日本を巡る交流・商流・情報流を生み出し、人流が制限されるなかでも地域との持続的な関係性を維持するとともに、コロナ後の新しいリアルな人流を喚起し、観光産業の回復と地域活性化を図っていくとのことだ。

事業推進は、JTBグループで日本紹介メディア『FUN! JAPAN』を運営するFun Japan Communicationsが担い、4月末より段階的にユーザー登録を開始するという。

まずは、アジア地域の日本ファン125万人の会員から同プラットフォームへのユーザー化を図り、その後、対象国や地域を増やしながら、日本のユーザーも含めて、順次ユーザー数の拡大をめざすとしている。

すでにJTBとFIXER間での人事交流も始まっており、豊富な観光ネットワークと100年以上に渡る交流創造の実績を持つJTBグループが感動の演出を行い、最先端の技術とスピーディーな開発を誇るFIXERがそれを具現化するという強力なパートナーシップで、世界に誇る日本発の交流プラットフォームを確立し、サステイナブルな平和で心豊かな社会の実現に貢献していくとのことだ。

事業目的

3社の協業により構築される「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」は、仮想空間上に世界中の消費者や日本各地の自治体・事業者が集うこれまでにない交流・経済圏を出現させ、リアルな人流が制限されるなかでも、バーチャル上で継続的に交流や商流を創出できる仕組み。

コロナ禍で止まっている外国人旅行者によるインバウンド消費をeコマース上で回復させることを皮切りに、日本の人々にも楽しめるサービスを拡充し、日本と世界の架け橋となる新しい交流・経済圏を確立し、観光産業の活性化と地域経済に貢献したいと考えているとしている。

また、同事業はバーチャル空間だけで完結するものではないという。

この空間での交流や体験をきっかけに、コロナ収束後には、より多くのユーザーが日本の観光地をリアルに訪れる人流を創出すると同時に、旅行後も旅先で出会った人々とバーチャル空間上で交流を継続できる、バーチャルとリアルのハイブリッド型をめざしているとのことだ。

事業構想

FIXERが保有するクラウド基盤上に、国内外の消費者・自治体・事業者がエントリー可能な交流・経済圏「バーチャル・ジャパン・プラットフォーム」を3社協働で構築。

バーチャル交流人口の規模は、2030年には政府目標である訪日外国人旅行者数6,000万人を上回ると想定しており、同事業においてはファーストステップとして、2024年までに1,000万人のアクティブな交流人口の創出を目標とするとのことだ。

まずは、バーチャル空間内で、ユーザーが自分の分身であるアバターを操作しながらユーザー同士でコミュニケーションを楽しめる機能や、日本の各地の歴史や文化を深く知り、リアルに近い体験ができる機能を拡充し、空間内での交流の活性化を図るとしている。

次に、日本の自治体や事業者が、海外・国内のユーザーに対して、日本各地の特産品や体験コンテンツを提供し、日本の技術やサービスを発信する場として活用されるよう、機能・サービスを拡張。

そこに価値を感じたユーザーが、空間内での交流・商流、あるいはその地をリアルに訪れる人流の主役となるなどの相乗効果が起こり、持続的に発展する空間づくりを行っていくとのことだ。

なお、既に東京の丸の内エリアや北海道エリアなどのバーチャル空間が構築されており、順次、ユーザー登録を開始し、エリアや機能の拡張を週単位で図っていく予定であるとしている。