日本財団は、新型コロナ療養施設として設置・東京都が運営している日本財団災害危機サポートセンターのうち日本財団パラアリーナについて、再度パラアスリートの練習拠点とすることを決定したと発表した。
2021年4月1日よりアリーナとしての使用を再開するという。
日本財団は、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催が決定する以前から、長年にわたって障害者支援を行ってきた。
2018年6月に開所した日本財団パラアリーナは、昨年新型コロナ療養施設となり、練習施設としての使用を中止していた。
今回、開催まで半年を切った東京2020パラリンピックの開催に向け、再びアリーナとして運営することになったとのことだ。
2015年 5月15日 日本財団パラリンピックサポートセンター創設
東京2020パラリンピック開催決定直後から
日本財団はパラ競技の支援を表明
2018年 6月 1日 日本財団パラアリーナ オープン
車いす競技をはじめ、パラアスリートの
練習拠点として活用される
2020年 4月 3日 新型コロナウイルスの感染拡大により、
宿泊療養施設へ転用することを発表
日本財団パラアリーナ内に病床設置を決定
〃 5月 1日 アリーナ内にパーテーションで区切られた
100床の宿泊型療養施設が竣工
〃 7月16日 宿泊療養施設のうち
個室型プレハブハウス140室も竣工し
日本財団災害危機サポートセンターが完成
〃 9月18日 東京都へ施設の引き渡し
〃 10月 9日 東京都の運用開始
2021年 4月 1日 日本財団パラアリーナとして運用を再開
(予定) 再びパラアスリートの練習拠点へ
パラ・パワーリフティング 山本 恵理 選手は以下のように述べている。
日本財団パラアリーナができてから、競技キャリアの半分をこのパラアリーナで過ごしてきました。パラアリーナで育てられてきたと思っているくらいです。
昨年、コロナの病床になってからはトレーニング方法など苦労し、どうやったら競技力を伸ばしていけるか、ということを真剣に考えるようになりました。
そしてパラアリーナが貴重な存在であったことに改めて気づきました。
この度、日本財団パラアリーナの再開を決めていただき、心から感謝しています。多大なるサポート受けたことを、さらにパワーに変えて、前に進んでいきたいです。
パワーリフティング女子において、東京パラリンピックで日本初出場を目指して、ここパラアリーナでトレーニングに励んでいきたいと思います。
また、車いすラグビー 島川 慎一 選手は以下のように述べている。
2018年に日本財団パラアリーナがオープンして以来、競技の半分以上をここパラアリーナで過ごしてきました。車いすラグビーという特性上、使用できる体育館がなかなかない中、ほぼ毎週練習で使わせていただいていました。
昨年コロナ禍で閉鎖になったときは、自宅でのトレーニングを余儀なくされ、ベランダにランニングスペースを設置するなど、工夫して練習していました。そして改めてパラアリーナの大切さを実感しました。
今回の再開を大変ありがたく思っています。
自分が東京パラリンピックに出場できれば、5大会連続となります。今後ここで、存分に練習させていただきたいです。
日本財団パラアリーナの再開にあたり、パラアスリートが安心して競技に取り組んでいただけるよう、無料のPCR検査も提供する予定。
日本財団は今後も、パラリンピック及びパラアスリートを支援していくとのことだ。