リクルートマーケティングパートナーズが提供する進路情報メディア『スタディサプリ進路』は、4月より、高校生一人ひとりの希望・適性に合った進路選択をデジタルでサポートする学校向け新サービス『スタディサプリfor SCHOOL』を提供開始すると発表した。
高校では通常、高校1年生より進路選択のための授業が行われており、生徒は、50分の授業時間の中で学びたい学問や行きたい学校を調べている。
リクルートは、およそ50年にわたり高校生へのキャリア教育と進路選択支援を行っており、『スタディサプリ進路』では、進路選択における学生の適性把握をサポートするための適性診断検査を提供してきた。
しかしこれまで、適性診断検査は紙で受検いただいており、結果が分かるまで3週間ほどの時間を要していたため、授業時間内に生徒が自身の適性を知ることができなかったという。
『スタディサプリfor SCHOOL』を活用することで、生徒は、スマートフォンやタブレットを使い、適性診断検査の結果をその場で参照し、希望や適性に合った進学先を調べ、資料請求まで行うことができる。
加えて、進学を希望する学校の先輩学生の声なども参照でき、進学後のイメージを膨らませながら、進路を考えることが可能となる。
過去20年間において、高等教育は量的な拡大が進んでいる。1990年と2019年を比較すると、大学進学率は約2.2倍に、大学数も1.6倍に増加。
加えて、多様化する社会課題・技術革新を背景に、グローバル化や地域創生、データサイエンス、AIなど新たな学部・学科の新設が加速度的に進み、学位名称数(学士)は約24倍に増加している。
2019年、リクルート進学総研が全国50,000名の高校生を対象に実施した『進学センサス2019「オープンキャンパス編」』では、高校生が志望校を検討する際に最も重視する項目は「学びたい学部・学科・コースがあること」だと分かったという。
次いで回答割合が高かったのは「校風や雰囲気が良いこと」となったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響拡大により、全国の大学・専門学校がオープンキャンパス開催を見合わせたこともあり、進路選択に関する情報収集は極めて難化したと言えるという。
また、全国の小・中学校、高校において休校措置がとられた2020年3月~4月時点においては、在宅時間が長くなったことで進路選択にかける時間は増加した一方、学校機能の停止に伴って先生との直接のコミュニケーション機会が減少した結果、「学びたい分野」を決めることが難しいと感じる生徒が増えたという。
同サービスを活用する生徒は、全138問の適性診断検査を受検することで、自身の強みや学問・仕事分野の適性・適合度に関する結果を即座に確認でき、希望進路先を調べることができるという。
適性診断検査は、リクルートマネジメントソリューションズが提供する適性検査「SPI」の開発チームと共同開発したオリジナル教材。
社会人・学生約3万人への調査を通じてロジックを構築しており、毎年、年間約50万人の生徒(高校1,2年生)が適性診断検査を受検しているという。
また、同サービスは、先生向けの学習管理サービス『スタディサプリfor TEACHERS』と連携しており、生徒の適性や進路選択に関する考え・想いを先生と生徒が共有するだけでなく、先生による生徒一人ひとりに合ったメンタリング・コーチングが可能となる。
導入している学校からは、「生徒自身の適性把握から資料請求までを50分の進路選択授業で完結できて便利」「生徒一人ひとりの進捗を把握できるため、生徒への声かけがしやすい」といった声があるという。
『スタディサプリ』は引き続き、オンライン学習コンテンツのみならず、先生とのコミュニケーションや主体性育成、生徒一人ひとりの自分らしい進路選択の実現を可能にするサービス開発を進めていくとのことだ。