電通クリエーティブXが運営するDentsu Craft Tokyo(デンツウ・クラフト・トウキョウ)は、コムアイとオオルタイチによるプロジェクト“YAKUSHIMA TREASURE”、映像作家・辻川幸一郎氏とコラボレーションし、プロジェクトが生まれた地・屋久島にあるガジュマルの森にて実施したライブパフォーマンスをインタラクティブな映像作品『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』として2021年2月11日11時よりオンライン配信を開始すると発表した。
『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』の目的
『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』では、リアルなライブ体験ではなく、テクノロジーを駆使し、肉眼で捉える光景や実写のライブ配信映像とも違う、新しいかたちの体験をオンスクリーンで提供。
今回、屋久島・ガジュマルの森にPAシステムを360°サラウンドで構築し、ライブパフォーマンスの一発録りに挑戦したという。
その姿を360°の3D点群データとして空間ごとスキャンし、フォトグラメトリーで捉えた色彩、深度センサーで読み取った動き、サラウンド音響を360°マイクで立体的に収録した音像を収集し、データを基に映像表現に落とし込んだとのことだ。
さらに、世界を捉える別々の視点と統合し再構築することで、視聴者はアーティストと距離が無くなるくらい近づき、森の中を上下左右に飛び回り、物理的制約を超えた自在な視点でライブパフォーマンスをみることができるという。
『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』のテーマ
同作品のテーマは、沖縄・久高島に伝わる「輪廻転生の死生観(奄美群島のニライカナイ信仰)」。
生前から埋葬までを表現する楽曲『殯舟(もがりぶね)』からはじまり、埋葬〜死後の世界を表現する間奏を経て、楽曲『東(ひがし)』で輪廻転生の東の空へ到達する。
その世界をみつめる唯一無二の鮮やかな視点を、辻川幸一郎のアイデアと融合し、Dentsu Craft Tokyoが美しい視聴体験に昇華し、活動する肉体の生命感と、浮遊する魂の霊性を、点群で描かれる世界の中で可視化して表現しているとのことだ。
また、今回のライブパフォーマンスに向け、「UFO琴」と呼ばれる楽器をオリジナルで制作し、コムアイが演奏している。
『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』公開情報
配信日時:2021年2月11日11:00~3月31日
視聴形式:ウェブ配信
料金:500円
詳しい視聴方法、推奨環境、注意事項に関しては、『YAKUSHIMA TREASURE ANOTHER LIVE from YAKUSHIMA』公式サイトにて確認できるという。
YAKUSHIMA TREASUREについて
2019年4月にYouTube Originalsで発表された、水曜日のカンパネラと屋久島のコラボレーションを試みる作品を通し、一枚のEP「YAKUSHIMA TREASURE」が誕生。
島のカエルの鼓動や木々をうつ雨、岸壁の風、波の音に耳を澄まし、村のおばあちゃんたちとうたい、あの手この手で採集された音をもとに様々な曲が制作され、屋久島の自然を壊滅させてしまった縄文時代の鬼界カルデラ噴火を題材にした「屋久の日月節」をはじめ、コムアイとオオルタイチが屋久島と取っ組み合い、紆余曲折を経て生み出したタカラのような曲たちをライブセットで披露するプロジェクト。