ソニーとエムスリーは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている入院患者のストレス軽減や癒しを目的として、自律型エンタテインメントロボット「aibo(アイボ)」100台を全国の医療機関を対象に「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を活用して無償提供することを発表した。
新型コロナウイルス感染症による影響はますます拡大し、医療機関では入院患者の面会制限や、小児患者においては院内学級の中止やプレイルームの利用制限などにより、メンタル面への影響が懸念されている一方で、衛生面等の観点からセラピードッグなどの動物の導入も容易ではない状況にあるという。
ソニーはこれらの課題に直面する医療機関へaiboを導入することで、入院患者のストレス軽減や癒し効果に寄与することを目指すとのことだ。
同取り組みは、ソニーが設立した「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」をきっかけとして、ソニーとエムスリーの患者の「願い」をかなえ、前向きに生きていく力・治療に向かう勇気を引き出すプロジェクト「CaNoW」の協業により実現。
今回の取り組みは、同基金を活用してソニーとエムスリーの連携により医療機関の募集からaiboの提供およびフォローアップまで行うとしている。
aiboを提供する医療機関には、aiboの活用に関する調査を定期的に実施。調査から得られたフィードバックをもとに、今後こうした心理社会的な支援を必要とする医療現場において、入院患者の孤独と不安に寄り添う癒しの効果が広げられるよう改善活動を継続していく方針を示している。
また、米国においても新型コロナウイルスにより、家族や訪問者との面会を制限された介護施設入居者の孤独と不安が課題となっていることから、ソニーは「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」を活用して介護施設を対象としたaiboの寄贈などの支援策を今後実施する予定だという。