scheme verge、ピージーシステム、電脳交通は、広島県が推進する「ひろしまサンドボックス」採択事業「海の共創基盤」〜せとうちマリンプロムナード〜の一環として、江田島市の協力のもと、乗り放題タクシーと海上タクシーとを組み合わせた、新しい移動サービスの実証実験を2月1日より開始することを発表した。

広島県南部に位置する広島湾は、世界遺産を有する広島市や宮島などの世界的に著名な観光エリアと、自然豊かな江田島などを含み、例年多くの観光客が訪れているという。

しかし、宮島から江田島への定期航路がないなど、広島湾エリアを周遊することが難しい他、高齢化が進む中で地域公共交通を維持することの課題も指摘されているとのことだ。

こうした背景を踏まえ、宮島や江田島などの広島湾島しょ部を周遊する海事観光の促進と、人口減少を背景に既存交通インフラが廃止されていく地域における新しい交通サービス確立を目指して、広島湾域の海上タクシーと江田島市内のタクシーとを組み合わせた観光MaaSの実証実験を実施。

対面でのコミュニケーションを不要とする事前チケット受け取りやキャッシュレス決済に対応し、アフターコロナ時代の新しい観光や移動のあり方を検証するという。

また、ユーザーの利用データと事業者の業務データをもとにエリア全体の需要と供給の最適化を行うシステムを導入し、人口減少が進む地域の観光業界・交通業界の事業者が最低限のオペレーションで最大限の収益を上げられるデータ駆動型エリアマネジメントの実現を目指すとしている。

具体的な取り組みとしては、広島湾域にてオンライン予約が可能な海上タクシーを提供。

また江田島市において期間限定で「タクシー乗り放題サービス」を事前登録された利用者向けに提供。

さらにMaaSアプリ「horai」によって広島湾域の観光スポットを閲覧し、選択したスポットを周遊する旅程を立案することができるという(鉄道・バス・タクシー(陸上)・海上タクシー等に対応)。

なお、これらのサービスは、ピージーシステムのプラットフォームを介してscheme verge提供のMaaSアプリ「horai」と電脳交通のタクシー配車システムを連携することで提供しているという。

実証日は、 2月1日〜2月14日で、広島県江田島市、及びその周辺海域で運行するとのことだ。