P&Gは、1月8日に開始したP&G製品の使用済み容器からフェイスシールドを作り、東京2020組織委員会に寄贈するプロジェクトやこれまでの環境サステナビリティ活動の取り組み、今後の取り組みなどを踏まえ『P&G環境サステナビリティオンライン発表会』を1月28日にオンラインで開催。
P&G環境サステナビリティオンライン発表会では、同社が推し進めてきたこれまでの環境サステナビリティ活動の取り組みや今後の計画などを発表したとのことだ。
また当日は、松岡修造さんと杉浦太陽さん、辻希美さんをゲストとして迎え、「P&G環境サステナビリティ・ワークショップ」を開催し、松岡さんがファシリテーターとなって杉浦さん、辻さん夫婦と一緒に環境サステナビリティについて学んだという。
ワークショップでは、杉浦さん、辻さん夫婦が環境サステナビリティについて理解を深めるためのクイズに挑戦し、ゲストの3名はワークショップを通じて学んだことを踏まえて、今後の抱負について語ったとのことだ。
さらに、P&G社長スタニスラブ・べセラが登壇し、環境サステナビリティの取り組みについてプレゼンテーションを実施。
同社では、長期的に取り組むべき重点課題として、環境サステナビリティに関する世界共通のビジョン「Ambition2030」を策定。
「製品ブランド」、「サプライチェーン」、「社会」、「社員」の4分野で取り組みを進めていることを説明した。
グローバルでの活動では、世界初の海洋プラスチックゴミから容器を製造する試みと、再生プラスチックの無色化・無臭化・不純物除去に取り組んだ“ピュアサイクル”技術の事例を紹介。
日本では、海洋プラスチックごみを再生し、ボトルの原料として活用した「JOY Ocean Plastic」の発売や、洗濯用洗剤のジェルボールによる節水・節電の提案、国内工場の製造過程における再生エネルギーの利用などを通じ、環境保全とビジネスモデルの両立を目指していることを紹介したとのことだ。
また、容器を100%リサイクルまたは再利用可能にする目標を掲げるなかで、昨年、再生プラスチックを素材としたフェイスシールドを聾学校生徒に寄贈する活動を実施。
本年はその活動をさらに進め、東京2020プラウドパートナーであるP&Gは同社製品の空き容器を回収してリサイクル製造したフェイスシールド6万個を東京2020組織委員会へ寄贈すると話した。
さらに、今後の活動計画として、2025年までに国内すべての製造拠点で再生可能エネルギー100%達成、小売店等との協業による消費者への啓発活動、製品ブランドを通じた「責任ある消費」を実現する環境サステナビティへの貢献活動を紹介。
最後に、「世界を変え未来を育てるために、これまでのパートナーシップと経験を活かし、プラスの影響を与えていきたい」と語った。
第2部では、松岡修造さんと、杉浦太陽さん、辻希美さん夫婦をゲストに迎え、今回の発表会のテーマである環境サステナビリティについて、楽しみながら学ぶワークショップが行われた。
杉浦さんは同テーマについて「ダイビングの清掃ボランティアなどに参加経験があり、ぜひ学びたいです!」、辻さんは「子供が通う学校でも環境に関する授業があり、子どもたちと一緒に学んでいるところです」とコメント。
同社の環境サステナビリティ活動にこれまでも関わり、今回のワークショップのファシリテーター役として進行も担当する松岡さんは「P&Gさんは環境への思いが深く活動をしています。今日は環境サステナビリティへの思いを伝えたいです」と、熱く意義込みを述べた。
その後、ステージでは、松岡さんから3問のクイズが出題され、2人に向けて「本気で答えてください」と熱く語り、杉浦さんと辻さんは、じっくり考えながら回答。司会者から正解と説明を聞くと、辻さんは、プラスチックごみ排出量の実態を知り、日本のプラスチックごみ排出量が「世界第2位なんてショック」と話し、杉浦さんは「今後、皆で努力すれば変化があるかも。自分も意識を変えたいです」とコメント。
続いて、杉浦さんと辻さんは同社の3製品のうち、環境サステナビリティに関連するものを選び「○」「×」に仕分けるクイズに挑戦。
正解は全製品が「○」で、松岡さんは「毎日使うものだから、日々の積み重ねにより大きな影響を与えることができるんです」と話し、杉浦さんは「身近な製品にサステナビリティが取り入れられていることを実感し、地球を守りたいという時代のシフトチェンジを感じました」、辻さんは「このような取り組みを(消費者として)受け止めたいと思いました」と、関心を深めたという。
次に、同社が推進するプロジェクトについてクイズを出題。
滋賀工場で採用している再生可能エネルギーは、その電力を生み出す際に蒸気や温水を発生するが、それを工場内でどう有効活用しているかという問題では、回答に苦戦する2人に向け、松岡さんはヒントになる話をして応援(正解:生産ラインの清掃や殺菌、空調、シャワーなど)。
続いて、同社製品の空き容器を再利用して作られる身近なものを当てるクイズでは、松岡さんが「今だからこそ必要なもの」とヒントを出し、ジェスチャーも加えてサポート。杉浦さんは、みごと正解の「フェイスシールド」を当てていたとのことだ。
今回のワークショップで学んだことについて、松岡さんが感想を尋ねると、杉浦さんは「子供たちが自然にサステナビリティの習慣を身につけ、それが当たり前になる社会に進んでいきたいですね」、辻さんは「子どもは親をまねるものなので、まず自分が実践したいです」とコメント。
最後にゲスト3人が、環境サステナビリティについての抱負を書くことに。
杉浦さんと辻さんは「子どもたちの未来のために!環境サステナビリティについて家族で話し合おう。」と書き、「興味を持つことから始めたいです」とコメントした。
また、松岡さんは、巻物に毛筆で書き、自分の名前をもじった「心の環境持続する造」と発表。「自分の心の声にしたがって、自然と心を共有していくことが大事」と述べた。