テレワーク型障害者雇用サービス「エンカク」を運営するD&Iは、ワンストップ電子契約サービス「NINJA SIGN」を運営するサイトビジットと、障害者テレワークと電子契約導入を一挙に進めるべく、「障害者テレワーク×DX」推進に関する業務提携を締結したと発表した。

また、W&B コンサルティング(以下、W&B)も協力企業として参画するという。

コロナ禍でテレワークが普及したが、“障害者テレワーク”は導入の難しさ、管理体制ノウハウの乏しさから進んでいない現状があるという。

導入を検討する企業も増えてきているが、「どのような業務を任せたらよいか分からない」「直接のコミュニケーションが取れない中での雇用管理が不安」という企業の声が少なくない。

さらに、障害者雇用促進法の改正により、2021年3月には雇用率が現在の2.2%から2.3%へ引き上げられるため、企業はより一層の障害者雇用が求められている。

今回の提携は、上述した障害者テレワークの推進・障害者雇用率引き上げに対する雇用推進という社会課題解決のほか、急速に進む電子契約導入に伴う課題解決の、3つの課題解決につながるという。

また、本取り組みはSDGs達成にもつながる取り組みと言える。

雇用創出によるSDGs目標8「働きがいも経済成長も」への貢献のほか、企業の電子化・テレワーク推進により目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標10「人や国の不平等をなくそう」および目標11「住み続けられるまちづくりを」に貢献できると考えてるとのことだ。

  • 3つの社会課題への解決アプローチ                                       

【課題1】障害者雇用率2021年3月に引き上げ 2.2%から2.3%へ
障害者雇用促進法の改正により、2021 年 3 月には雇用率が現在の 2.2%から 2.3%へ引き上げられるため、企業はより一層の障害者雇用が求められる。

⇒提携により雇用可能性UP。エンカクで雇用ノウハウとサポート提供を、NINJA SIGNで円滑なテレワーク環境と仕事紹介を行う。

【課題2】契約の電子化に伴い発生する膨大な「紙の契約書の電子化」作業
紙での契約から電子契約への移行には、「紙の契約書の電子化(スキャンしアップロードする)」という膨大な作業が発生。これらの作業ボリュームがネックで電子化が進まない企業もある。

⇒テレワークで障害者に作業を行ってもらう。

【課題3】障害者のテレワーク導入の壁
「どのような業務を任せたらよいか分からない」「直接のコミュニケーションが取れない中での雇用管理が不安」という雇用企業側の不安。

⇒テレワーク型障害者雇用サービス「エンカク」でサポートする。

業務提携の概要は以下のとおり。

【1】企業の電子化推進
紙の契約書の電子化という膨大な作業を障害者テレワークによって解消できることを周知し、企業における電子化を促進させるという。

【2】障害者テレワーク雇用の推進
NINJA SIGN導入に際し発生する紙書類の電子化作業を、テレワーク(サテライト、在宅)で障害者が実施するスキームを構築し、障害者テレワーク雇用を促進させる。

【3】地方活性化、ダイバーシティの推進
地方自治体とも連携し、NINJA SIGNとエンカクによる障害者テレワーク雇用スキームを展開・地方企業への電子契約導入を推進し、地方活性化および新しい働き方を創出し、ダイバーシティを促進させる。

今後は、D&Iとサイトビジットによる企業向けセミナー等を開催し、NINJA SIGNやエンカクを活用したテレワーク導入ノウハウを周知し、両サービスを活用した障害者テレワーク雇用モデル事例を作るとのことだ。

また、D&Iは石川県加賀市、福井県鯖江市、山口県岩国市、愛知県安城市と障害者テレワークに関する連携協定を締結しており、すでに各自治体と障害者雇用の実績を作っている。

今後、各自治体において、「障害者テレワーク×DX」に関する説明会等を実施し認知拡大を図り、雇用をさらに生み出すとともに、企業の電子化も進めていくとのことだ。

同モデルを他の自治体にも拡げ、地方創生の一助となることを目指すとしている。