日本航空(以下、JAL)、NRIデジタル、ペルモビールならびに、unerryの4社は、空港を利用するすべての人に快適な移動と新たな体験を提供することを目的に、着脱式車いす電動アシストユニット「SmartDrive」とデジタル技術を活用した実証実験を開始したことを発表した。

今回の実証実験においては、ペルモビールの開発した「SmartDrive」を搭載した木製車いすを使用するという。

また、車いすには空港内に設置した検証用ビーコンを受信・発信するための機器を搭載し、車いすの位置検知や動線などを可視化・分析することが可能。

実証実験概要は以下になる。

1. 場所・期間・対象者

実施場所 :新千歳空港国内線 出発・到着エリア
実施期間 :2020年12月28日~2021年1月31日(予定)
対象旅客 :車いすを利用、かつ実証実験の内容に理解・承諾を得た人

2. 検証内容

① 「SmartDrive」を装着した木製車いす(検証用車いす)による案内
対象の人をスペシャルアシスタンスカウンター、または出発カウンターから搭乗口、もしくは、搭乗口から到着ロビーまで、スタッフが検証用車いすにて案内する。

「SmartDrive」のアシストにより、搭乗ゲートなど勾配のある通路をよりスムーズに案内することができる。

また、着脱が可能なため、木製車いすの利点を活かし、保安検査場の金属探知機をそのまま通過することができる。これらにより、より快適な移動体験の提供に向けた検証を行う。

② スタッフ向け利用者の近接通知の連絡
unerry提供の「Beacon Bank SDK」を組み込んだNRIデジタル開発のアプリは、検証用車いすが搭乗口などの保安検査エリア内の特定エリアに近づくとビーコンに反応し、スタッフに通知をする。

スタッフが車いすの位置を事前に把握することで、スムーズに機内へ案内できるかなど、サービス向上に向けた検証を実施する。

③ デジタルサイネージへのパーソナライズメッセージ表示
搭乗口付近に設置されたサイネージモニター(iPad)がNRIデジタルが開発したアプリから発信されるビーコンを検知すると、モニター上に利用者のメッセージが表示される。利用者に合わせた案内によるおもてなしを検証するとのことだ。