ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」を運営するTikTok Japanは、12月17日にTikTokセーフティパートナーおよび有識者・関係機関との「第7回TikTok Japan セーフティパートナーカウンシル」をオンラインにて開催。
TikTokは、TikTok セーフティーセンターの開設や、親子向けにTikTokの安心安全啓発イベントを世界で初めて開催するなど、アプリだけでなくインターネットの安⼼・安全推進のコンテンツを充実させると共に、青少年の健全育成に関わるNPOとの連携を深め、ユーザーが安全に利用できるアプリの開発に力を入れているという。
また第6回開催以降、下記の取り組みを通じ、さらなる安心安全の強化に取り組んできたとしている。
- TikTokアジア太平洋セーフティー・アドバイザリー・カウンシルの設立
- 2020年上半期TikTokグローバル透明性レポートを公開
- コンテンツ削除に関する透明性を強化する新機能を追加
- ペアレンタルコントロールの新機能を追加
- 光感受性てんかんのある人にも安心して利用するための新機能を追加
- コミュニティーガイドラインの改訂
「第7回TikTok Japan セーフティパートナーカウンシル」では、セーフティパートナーをはじめ、多くの有識者、関係省庁の人が参加し、「SNSを起因とする未成年の性被害とその防止について」をテーマに議論。
基調講演では、東洋大学教授 桐生正幸先生が 「ソーシャルメディアを介した未成年の性犯罪について」をテーマに、最近の被害事例を取り上げながら、性犯罪における潜在的な被害者や加害者の心理、オフラインでの性犯罪との違い、未成年者の性被害を減らすためにできることについて講演。
また、未成年者の性被害を減らすために、性犯罪に巻き込まれるプロセスを明らかにしていく重要性、プラットフォーム側での被害抑止策の必要性と共に、保護者側がSNSをはじめとしたプラットフォームについて理解した上で、未成年者と接していける環境を整備していくことの必要性が説明されたという。
続いて、TikTokを安心安全に利用するための機能や、TikTokが取り組んでいる性犯罪の抑止施策について説明したとのことだ。
基調講演、TikTokからの説明をふまえ、参加したセーフティパートナーや中央省庁の人を交え「性犯罪における潜在的な被害者や加害者を減らすために」というテーマでフリーディスカッションを実施。
参加者からは以下のような意見が上がったとのことだ。
- 「保護者や友人との関係性における悩みや満たされない承認欲求の向かう先がSNSになっている」
- 「加害者との接触がSNSのオープンな環境からクローズドの環境に移ることで被害が発生するケースが多い。被害を防ぐためにプラットフォーム同士の協力が必要」
- 「性に関する安全な相談場所を啓発する場としてSNSを活用できないか」
また、広い世代の教育におけるSNSの活用についても活発な意見交換が行われたとのことだ。
今後の課題として「性被害の背景にある社会課題などを含め多角的に実態を理解すること」「未成年者と信頼できる大人や機関等とのアクセシビリティの向上や安心できるオンラインコミュニティの構築」「プラットフォーム同士の連携」「大人向け啓発コンテンツの発信」などが示されたという。
TikTokは、今回のディスカッションを通じて明らかとなった課題の解決に向け、さらなる取り組みを推進していくとしている。
また、今後も業界・団体の垣根を越え、協力・連携し、青少年をはじめとした幅広い世代のユーザーが安全に安⼼してTikTokをできるよう取り組むとしている。