BANDAI SPIRITSは、今年40周年を迎えた「ガンプラ」(「ガンダムシリーズ」のプラモデル)をはじめとしたプラモデルを生産する新工場「バンダイホビーセンター新館」を、静岡県静岡市葵区長沼にあるバンダイホビーセンターの敷地内にて、2020年11月30日に竣工、12月1日より稼働することを発表した。
新館では、現ホビーセンターの敷地内に成形建屋を作り、多色成形機6台を増設。建設後は、多色成形機台数35台(電動25台/油圧10台)となり、建設計画時(2019年)の約1.4倍の生産が可能になるという。
また、小型AGV2台(AGV=自動搬送機)による効率化や生産成形管理システム(見える化)によるリアルタイムでの把握、効率性のアップ(2021年3月導入予定)が期待されるとのことだ。
BANDAI SPIRITSは、1969年(当時バンダイ)に静岡県清水市に工場を取得しプラスチックモデルの生産を開始。
1980年より販売しているガンプラは2020年で40周年を迎え、これまでにリアルとSDシリーズ合わせて約4,500種類を発売。
累計出荷数は2020年5月に、ガンプラリアルシリーズで5億2,580万個、SDシリーズで1億7,440万個、合計7億個を突破。
現在は年間販売額の5割が海外となるなど、世界規模で人気が拡大している。
現在のバンダイホビーセンターが竣工した2006年度のガンプラの年間出荷数は722万個だが、ガンプラの需要に対応すべく同工場内に多色成形機を増設するなどを行い2019年度は3,126万個と約4.3倍に拡大。
近年のガンダムを取り巻く環境は、横浜の山下ふ頭で18メートルの実物大の動くガンダムを展示する「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」が12月19日オープン予定。
上海ではフリーダムガンダム立像の建設がスタート、さらに2021年に開催される「ドバイ国際博覧会」の日本館アンバサダーにガンダムが任命されたという。
また、ハリウッドでガンダムの実写映画が制作される予定(公開時期未定)など、ガンダムは全世界のファンの愛によってさらに躍進している。
引き続き国内外でガンプラの需要が高まると予想する中、新館を稼働するこ
とで、中国及び北米を中心とした更なる成長への対応と、中長期的に安定した生産体制に備えていくとのことだ。