ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」は、既存の「ペアレンタルコントロール」機能をベースに、家族向けのプライバシー保護と閲覧制限に関する機能を強化したと発表した。
より多くの家族がTikTokのようなプラットフォームを利用して、エンターテインメントを楽しみ、情報を入手し、人とつながる中、保護者は、自身のアカウントと13歳以上の未成年の子どものTikTokアカウントを連携することで、子どもがどのようにTikTokを使用できるかを管理し、子どものアカウントの公開範囲など安全性に関わる要素について直接設定できるようになったとのことだ。
なお、保護者向けに開発されたこの新機能は、デジタルウェルビーイングとインターネットの安全性についての教育を促進することを目的としているという。
ペアレンタルコントロールに追加した新機能は以下。
- 検索制限
子どもが動画・ユーザー・ハッシュタグ・楽曲を検索できるかどうかを保護者が制限することができる。 - 動画にコメントできる人の範囲
保護者が、子どもの動画にコメントできる人の範囲を設定することができる(すべての人・友達のみ・オフ)。 - 見つけやすさ制限
保護者が、子どものアカウントをプライベート(自分の動画を見ることができる人をユーザー自身が決められる)か、パブリック(誰でも動画を検索して見ることができる)を決めることができる。 - 「いいね」した動画リストの公開範囲
保護者が、子どもが「いいね」した動画を見ることができる人の範囲を設定することができる。
ペアレンタルコントロールは、保護者が自身のTikTokアカウントと子どものアカウントを連携させることで、保護者が子どもの様々なコンテンツ管理やプライバシー設定をできるようにするための機能。
TikTokでは、昨年からすでに、使用時間制限モード・制限モード・DM制限モードなどの機能を提供しており、保護者は子どもがどのようにTikTokを使用するかを把握し、管理することができるとしている。
同社は、体制・ポリシー・機能・啓発コンテンツを改善し強化するために、過去1年間に多くの取り組みを行ってきた。
家族向けのツールに加えて、同社は青少年の安心安全に関するポリシーを強化し続けているという。
例えば、TikTokは最近、ボディポジティブをサポートするためのガイドラインやリソースをさらに追加。ヘイトスピーチや人種差別のような悪質なコンテンツをより厳しく削除している。
また、TikTokでは、コメントやダイレクトメッセージで画像や動画を送ることができないようになっているとし、これは、研究によって、子どもの性的な画像や動画の拡散とアプリ上のメッセージ、特に匿名のメッセージとの関連性が指摘されているためであるとのことだ。
TikTokは、未成年ユーザーを児童の性的搾取から保護するためにグローバルなパートナーシップを構築し、関連する動画の削除やアカウント停止を行い、National Center for Missing and Exploited Children(NCMEC)や法執行機関に報告。
なお、オンラインとオフラインを問わず、未成年ユーザーを保護することは極めて重要であり、プラットフォーム、政府、安全機関の組織をまたいだ協力が必要であるとしている。そのため、TikTokは「オンラインでの子どもの性的搾取と虐待に対抗する自主原則」に賛同しているとのことだ。
TikTok Japan セーフティパートナーである認定NPO法人育て上げネット 執行役員 蟇田薫氏からのコメントは以下。
「育て上げネットは、若者と社会をつなぐサポートを行っている認定NPO法人です。これまで私たちはTikTok Japan セーフティパートナーの一員として若者をはじめとした幅広い世代のユーザーが安心安全にTikTokを利用できるようTikTokや他のTikTok Japan セーフティパートナーと議論を重ねてまいりました。
今回ペアレンタルコントロールに追加された新機能は、これまでの議論をふまえた若者のプライバシー保護や安全性向上に大いに役立つものであり、この取組みは社会全体のデジタル活用と安全性にも影響を与える大きな一歩になると思います。
今後も若者をはじめとした幅広い世代が安心安全にTikTokをご利⽤いただけるよう、そして保護者の理解を深めるためにセーフティパートナーとしてご協力できればと思います。」