ヤマトホールディングスは、2020年11月19日から千葉県市川市で「ECエコシステム」の構築に向けた次世代集配モビリティの集配実証実験を開始すると発表した。
現在ヤマトグループは、国内外の企業と積極的に連携し、社会のニーズに持続的に応える「ECエコシステム」の構築に取り組んでいる。
今回その実現に向けた取り組みの一つとして、ドイツのスタートアップであるRYTLE社が開発した「運転免許不要」「CO₂排出ゼロ」「荷物格納BOX着脱可能」な次世代集配モビリティによる集配の実証実験を行うとのことだ。
RYTLE社のモビリティは、多様な雇用機会の創出や内燃機関型自動車(集配車両)からの切り替えによるCO₂排出量削減はもちろん、車体と荷物格納BOXが着脱できるメリットを生かした輸送の効率化、配達距離や輸配送工程の短縮化など、特に都市部におけるラストマイル・モビリティの最適解となる可能性を秘めているという。
今回の実証実験をもとに各種規制に適合するための改良を行い、今後は日本全国への導入を目指すとしている。
導入するモビリティの仕様と特徴は以下。
【仕様】
3輪の電動自転車
全長270㎝ 全幅120㎝ 最大積載量120kg
【特徴】
(1)運転免許不要
(2)走行中のCO₂排出はゼロ
(3)後方の荷物格納BOXの着脱が可能
同実験は、千葉県市川市の一部エリアに導入し、実際に集荷・配達を行う。本来、荷物格納BOXは取り外しが可能であるが、今回の実験は車体に固定した状態で実施するとしている。
今後の展開として、今回の集配実証実験をもとに関係者と連携し、各種規制に適合した改良を行い、本格稼働を目指すという。
また、着脱可能な荷物格納BOXを活用した、配達エリア単位での事前仕分けによる輸送工程の大幅な短縮や、遊休スペースを利用した新たな集配オペレーションの検討などを実施。
今後も持続的に成長が見込まれるECを物流で支えることで、豊かで持続的な社会を実現する「ECエコシステム」の構築を目指すとしている。