JR 東日本は、新幹線の E7 系を使用して、上越新幹線の新潟駅~新潟新幹線車両センター間にて回送列車の自動運転の試験を行うことを発表した。
同社はグループ経営ビジョン「変革 2027」に掲げるドライバレス運転の実現のため、自動列車運転装置(ATO)の開発を進めており、その開発の一環として同取り組みを実施するという。
今回、新幹線の自動運転の実現に必要な技術の蓄積と検証を行うため、新幹線 E7 系(1 編成(12 両))を使用した試験走行を新潟駅~新潟新幹線車両センター間(約 5km)で行い、その評価および課題の抽出を行う。
ATO 機能の検証では、以下の内容を試験する。
・列車の準備が整ったことを条件に、遠隔で発車させること
・ATO が自動的に列車の加速・減速を行うこと
・自動で決められた位置に停車できること
・緊急時には遠隔で列車を止めることができること
また、同時期に同試験環境を利用して、ローカル5Gの試験を行い、鉄道への活用の可能性を検証するとしている。
沿線に基地局を設置して、走行中の回送列車と伝送試験を行い、大容量・低遅延通信ができることなど5Gの鉄道環境での性能について確認を行うとのことだ。
試験は、2021年10~11月頃に実施予定とし、今回得られた知見を蓄積し、将来、新幹線の自動運転を目指した ATO の開発を進めていく方針を示している。