「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、より精緻な身体3Dモデルの生成を実現する高精度な計測テクノロジーとして、3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT 2」を発表した。

また同時に、スマートフォンを使い高精度な足の3Dサイズ計測が簡単にできる「ZOZOMAT」と「ZOZOSUIT 2」の計測テクノロジーを活用しともに新サービスを創出するパートナー企業を募集開始すると発表した。

「ZOZOSUIT 2」ならびに「ZOZOMAT」の計測テクノロジーを活用するパートナー企業を募集することにより、同社の計測テクノロジーと、パートナー企業が持つ多様なテクノロジーやノウハウと掛け合わせ、新しい革新的なサービスの創出につなげていくとのことだ。

「ZOZOSUIT 2」は、採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(以下、旧ZOZOSUIT)」のデザインと、計測結果を用いた3Dモデル生成のアルゴリズムを大幅に改善しながらも、基本的な計測方法および計測の手軽さはそのままに、より精緻な身体の3Dモデル生成を可能とした3D計測用ボディースーツとなっている。

一般的に、身体のより正確な3Dモデルを生成するには、3Dレーザースキャナー等が必要となるが、「ZOZOSUIT 2」の3D計測結果は、3Dレーザースキャナーの3D計測結果と比較した際に平均誤差が3.7mmとなる精度の高さを示しているという。

なお、旧ZOZOSUITは、全体に施されたドットマーカーをスマートフォンのカメラで360度撮影することで、高精度な計測を可能とした採寸用ボディースーツ。

配布は終了しているが、旧ZOZOSUITで得た100万件以上の体型データは、現在もZOZOTOWNで展開中の「マルチサイズ」などのサービスで活用しつつ、計測解像度のさらなる向上を目指し、開発を続けてきたとしている。

「ZOZOSUIT 2」計測解像度アップの3つのポイントは以下。

マーカー数が約50倍に増加し、より詳細な体型情報の取得が可能に

旧ZOZOSUITと比べてマーカー数を約50倍にしたことで、マーカーの計測解像度も約50倍に。スマートフォンのカメラで読み取れる情報量が増加したことで、曲部を含め、より詳細に体型情報を捉えることが可能となったという。

旧ZOZOSUIT :約400個
ZOZOSUIT 2  :平均20,000個(約50倍)

マーカーのデザイン変更で、認識性が向上

旧ZOZOSUITでは2mmのドットを認識対象としていましたが、ZOZOSUIT 2では、認識対象を6mmのマーカーに変更。これにより、認識性が向上し、スマートフォンのカメラでより多くのマーカー情報をとらえることが可能に。

アルゴリズムの大幅改善で、より精緻な3Dモデル生成が可能に

撮影中の動きを補正する技術や、輪郭情報を使って3Dデータを最終的に補正する技術等の導入により、身体3Dモデルを生成するアルゴリズムが大幅に改善。より精緻な3Dモデル生成が可能になったとしている。

ZOZOSUIT 2は、3Dレーザースキャナーに匹敵する高い精度と、スマートフォンさえあれば自宅で簡単に身体の3D計測ができる手軽さを兼ね備えていることから、より高い精度の計測データが求められるスポーツウェアやアンダーウェア等の開発やサイズ推奨をはじめ、フィットネスや予防医療、ヘルスケア、ゲーム、エンタメ等、ファッションの枠を超えた、様々な領域における活用を模索していくとのことだ。

また、ZOZOSUIT 2とあわせてパートナーを募集する「ZOZOMAT」は、ZOZOMATと3Dレーザースキャナーでそれぞれ生成した3D計測結果の平均誤差が1.4mmとなる、足の3D計測に特化した高精度な計測テクノロジー。

ZOZOMATの計測者数は配布開始からわずか3か月で100万人を突破しており、計測結果はZOZOTOWNで展開する靴の専門モール「ZOZOSHOES」でのサイズ推奨に活用されているという。

今後も同社は、計測テクノロジーの開発と活用を進め、企業理念である「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」の実現に向けて取り組んでいくとのことだ。