エンタテインメント業界のDXを推進するGaudiyは、週刊少年ジャンプ(集英社)で連載された人気漫画『約束のネバーランド』にて、ブロックチェーンを活用したコミュニティサービスの提供を開始したことを発表した。

また、コミュニティサービスの機能であるブロックチェーンを活用した分散ID管理のシステム「Gaudiy-DID System」を活用した取り組みの検討も開始するとのことだ。

約束のネバーランドは、コミックス累計発行部数2500万部(2020年7月時点)を突破する「週刊少年ジャンプ(集英社)」連載の人気漫画。最終20巻が2020年10月2日に発売され、今後は実写映画の公開やアニメ第2期の放送、画集発売や展示会など様々なコンテンツ展開が控えているという。

Gaudiyは、総合エンタテイメント領域(音楽、ゲーム、マンガ、アニメ、アイドルなど)のDXを推進し、日本が誇るIPコンテンツから世界規模のビジネス展開を目指すブロックチェーン企業。

ファンコミュニティを中心にIPとファンとのトークンエコノミーをつくり出し、ブロックチェーン技術を中心としたテクノロジーを活用して、新たなユーザー体験の創出、既存課題の解決に取り組んでいる。

今回、マンガ領域の新たな取り組みとして「約束のネバーランド」とのプロジェクトを発表。

さらに、Gaudiyが新たに提供を開始したブロックチェーンを活用したID管理システム「Gaudiy-DID System」を活用した取り組みについても、検討を開始。同ステムは、既に大手ゲームIPでも導入されており、現在複数社と活用に向けた検討を進めているとのことだ。

IPコンテンツビジネスでは、1つのIPを元に異なる企業がアニメや漫画、ゲーム、映画などのビジネスを展開している。多くの場合、それらのコンテンツは動画配信サービスやマンガアプリなどの異なる企業が運営するプラットフォームを通して、消費者へ提供されている。

そのため、各企業やサービスで連携した価値提供を行うことが難しく、顧客接点を持つプラットフォームやサービス単体で、取得データを元にした個別最適な価値提供に留まってしまっているといい、この背景には、「サービス間の連携コストの高さ」があるとのことだ。

Gaudiy-DID Systemは、これらコストを大幅に削減し、関連サービス全体の継続的な連携を支援。その結果、これまでのアニメ、ゲーム、マンガなど単体でのサービス提供から、IPコンテンツを中心とした横断的な顧客体験の提供を実現するとしている。

今後の展開として、Gaudiy-DID Systemは、IPコンテンツ事業者やプラットフォーマー間の連携に止まらず、多様なプレイヤーが簡単に連携し、IPを中心とした新たな価値を提供できる世界を目指しているという。

例えば、飲食店や個人書店などの中小個人事業者が、DIDに紐づくデータを参照した顧客体験の提供ができたり、保険や不動産、決済事業者などが、DIDに紐づいて蓄積された信用情報を活用した新たなサービスが提供できる世界であるとし、同社は、IPコンテンツを基軸とした新しい経済圏の創出を、多様なパートナーと連携しながら実現を目指していくとのことだ。