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積水ハウスは、全国の小学生以下の子どもを持つ20代〜50代の男女9,400人を対象とした調査を実施し、企業で働く男性の育休取得実態を探る「イクメン白書 2020」を発表した。
調査結果は以下になる。
- イクメンTOP3は佐賀、熊本、福岡の九州勢
- 育休取得男性の育休満足度は81.8%
- 家事・育児は仕事の生産性や愛社精神に相関性あり
イクメンTOP3は佐賀、熊本、福岡の九州勢
イクメン力が高いイクメン県は、1位「佐賀県」(205 点)、2位「熊本 県」(192 点)、3位「福岡県」(191 点)と、九州勢が TOP3を独占する結果となった。
TOP3の3県は共通して、夫の家事・育児実践数、妻の評価するイクメン度、夫の育児取得日数で去年より順位が上昇。
佐賀県の20〜30代女性の70.0%が「夫はイクメンだと思う」と評価しており、全国平均(46.5%)よりとても高くなるなど、妻の評価が高いことがランキングの上昇につながったのかもしれないとしている。
育休取得男性の育休満足度は81.8%
男性には自身の育休取得経験、女性には夫の育休の取得経験を聞くと、男性の育休取得率は昨年9.6%から12.8%へと増加傾向を示している[図 1]。
育休を取得した男性1,202人(男性本人621人+女性の夫581人)が取得した日数は「1週間未満」(60.6%)が最も多いものの、約2割が「1カ月以上」(18.1%)取得しており、昨年(13.1%)より増えているという[図2]。
取得率も取得日数も伸びているせいか、取得した育休の満足度を聞くと、81.8%が「満足した」と答えており、昨年(67.5%)より14ポイントも高くなっているという[図 3]。
家事・育児は仕事の生産性や愛社精神に相関性あり
男性には自身の、女性には夫の家事スキルについて聞くと、家事・育児に幸せを感じると答えた幸せを感じる層(6,650人)は57.6%が男性の家事スキルが「ある」と答えている。
しかし、幸せを感じない層(2,750人)は26.9%に留まり30ポイントもの差がある結果に[図 10-1]。
男性の育児スキルについても同様の傾向で、家事・育児に幸せを感じる層(58.7%)幸せを感じない層23.3%と35ポイント差となった[図 10-2]。
育休を取得した男性621人に、育休を取ったことでの仕事面の意識の変化を尋ねたところ、家事・育児に幸せを感じる男性の64.0%は「生産性が向上」し、40.4%が「会社への愛着が増した」と答えた[図 11]。
小泉環境相の育休取得は“追い風”に
この発表とともに積水ハウスはオンラインイベント「イクメンフォーラム2020」を開催。
近頃では、子供が生まれた男性国家公務員へ1カ月以上の育休取得の促進や小泉環境相が育児休暇を取得するなどの政府の取り組みにより男性の育休が注目されるようになっている。
積水ハウス・ダイバーシティ推進部 森本泰弘氏は小泉小泉環境相の育休取得について以下のように述べた。
「社会に影響力のある方の発言や行動については、社会が注目しているところであると考えております。
特に小泉環境相が育休を取得したことに関しては、我々にも追い風が吹いたなと感じております。
我々が支援できることがあればさせていただきますし、それを元に世の中に気づきや学びを提供することによって、日本全国の父親が当たり前のように育休が取れるような社会を構築できるよう一緒に頑張っていければと思っております。」