メルカリは、リコール品の迅速な回収が可能になる「リコール品プログラム」を開始すると発表した。

同プログラムは、CtoCサービスとして初めて製造・輸入事業者等と製品情報をデータ連携することで、リコール発生時にリコール品の出品・購入をされた利用者の特定を容易にする取り組みであるとしている。

同社は、これまでも経済産業省との連絡会合に参加し、製品安全に関する情報共有や対策を検討してきた。

また、重大事故のあった製品に関しては、関係省庁からの対応要請を受け、リコール品を購入した利用者への注意喚起を行うなど、CtoCサービスを代表するマーケットプレイスとして、また「社会の公器」としての役割に向き合ってきたという。

そして今回のリコール品プログラム開始によって、より広範囲かつ確実にリコール品の回収を進めることが可能となる。

なお、このような取り組みは、6月1日に経済産業省の「インターネット取引における製品安全に関する検討会」で取りまとめられた「インターネット取引における製品安全に関する提言」で、モール運営事業者に期待されるものの1つ。

加えて、同プログラムは2020年2月に開催した「Mercari Conference 2020」で発表した、一次流通企業とのデータ連携戦略(CONNECT戦略)の一環としても実施するものであるとのことだ。

同プログラムの概要は以下。

製造・輸入事業者等が日頃発信するリコール等に関する情報を、当該商品を持つ「メルカリ」の利用者(当該商品の出品者・購入者)にピンポイントで届けるプログラム。

利用者を特定して情報を届けることで、回収率が上がり事故防止に繋がるなど、製造・輸入事業者等の製品安全にかかる取り組みに貢献できると考えられるとしている。

具体的には、製造・輸入事業者等から以下の要請が行われた商品の情報を、出品者・購入者に通知。

  • 製造・流通および販売の停止、流通および販売段階からの回収
  • 消費者の保有する製品の交換・改修(点検・修理・部品の交換等)または引き取り
  • 消費者に対するリスクについての適切な情報提供
  • 類似の製品事故等の未然防止のために必要な使用上の注意等の情報提供を含む消費者への注意喚起

リコール品プログラムの流れは、製造・輸入事業者等のから製品に関する情報をメルカリが取得、利用者が製品情報を利用して出品できるようにする。

リコール等が発生した際には、製造・輸入事業者等からの依頼に基づき、製品情報を利用して出品をした商品の中から、メルカリが当該商品の出品者・購入者を特定するという。

メルカリは、今後も様々な企業と連携し、さらなる安心安全なマーケットプレイス作りに邁進していくとのことだ。