IBMは、ヨーロッパ最大級の銀行であるBNPパリバを含むいくつかのグローバルな銀行が、IBM® Cloud for Financial Servicesを採用する金融機関やテクノロジー・プロバイダーのエコシステムに参加予定であると発表した。

また、IBMとバンク・オブ・アメリカの提携における重要なマイルストーンとして、IBM Cloud Policy Framework for Financial Servicesが利用できることも発表。

IBM Cloud Policy Framework for Financial Servicesは、金融業界に特化した次世代のエンタープライズ・クラウド基盤であり、共通の運用基準と合理化されたコンプライアンス管理フレームワークにより、企業向け次世代クラウド・ソリューションを実現する。

これにより、成長を続けるIBMの金融サービス・エコシステムで、信頼された取引を行うことが可能になるとのことだ。

さらに、同社は、これらの取り組みを支援し、IBM Cloud Policy Framework for Financial Servicesの継続的な発展に助言を行うFinancial Services Cloud Advisory Councilを設立するという。

このカウンシルの代表は、IBM CloudのSVPであるハワード・ボヴィレ氏。バンク・オブ・アメリカ側の代表は同社の最高技術責任者のトニー・ケリソン氏が務め、同カウンシルは、主要な金融機関を結集し、規制が厳しい金融分野におけるクラウド・セキュリティーの戦略的な発展を支援していくとのことだ。

同社は、加えて、三菱UFJフィナンシャル・グループが、日本におけるIBM Cloud for Financial Servicesの推進に向けた参画を検討していると明かした。これにより、デジタル変革を加速していくという。

三菱UFJフィナンシャル・グループの執行役常務グループCIOの亀田浩樹氏は、「ニューノーマルの時代において、日本の金融機関はレガシーシステムを維持する体力をデジタル変革にシフトすることが急務であり、IBM Cloud for Financial Servicesの実現はその手段のひとつになると考えます。MUFGの長年に渡る戦略パートナーとして、IBMがミッションクリティカルな金融業務に最適なテクノロジーを提供し、MUFG全体のDXを共に推進してくれることを期待しています」とコメント。

IBMは、この他にも、独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)によるエコシステムもさらに拡大させており、30社近いパートナーも加わることになっているという。

さらに、2020年8月にIBM Research Cloud Innovation Labを立ち上げる予定であるとし、顧客や業界パートナーが、IBM Researchが作る新しいクラウド・テクノロジーをいち早く活用できるよう、最新のイノベーションを提供。

また、新しいクラウド・ソリューションのテクノロジーや機能をいち早く試し、技術的に深く洞察することができ、意見交換も可能であるとのことだ。