AGCが、コロナ禍の働き方改革の一環として、起案から承認(決裁)までの一連の業務プロセスを電子化する「電子決裁書システム」を導入すると発表した。

7月22日から経営層を含むAGC単体各部門を中心に本格稼働を開始するとしている。

これまで同社の決済プロセスは、起案者が紙の決裁書を作成した上で、それを協議者や決裁者に回覧し、賛同・承認の捺印を得るという紙とハンコを前提としたものであったという。このため、「手続きに手間がかかる」、「決裁者が不在の場合に手続きが滞る」、「決裁済みの書類の検索が容易でない」という課題があったという。

さらに、これらのフローは、オフィスでの勤務を前提としているため、今般の新型コロナウイルス感染拡大防止のための在宅勤務期間中は、決裁書のやり取りを電子メールで代用するといった煩雑な手続きを取らざるを得なかったとしている。

今回、これらの課題を解消するため同社は、パソコンやスマホで起案から承認までが可能な電子決裁書システムの導入を開始するという。

これにより、在宅勤務環境下での決裁プロセスの高効率化、更なるスピードアップを目指す。また、将来的には海外拠点への展開も視野に入れており、そのための標準的なプラットフォームとして、欧米企業での評価が高く多言語対応が可能な、Pegasystems社の「Pega Platform」を採用したとのことだ。

同社グループは、経営方針のもと、デジタル技術を活用しビジネスプロセスの変革を行う”スマートAGC”を推進している。

今後も、製造・研究開発・営業等あらゆる業務の更なる効率化や顧客への新たな付加価値の提供を目指していくとのことだ。