東芝と東芝デジタルソリューションズは、健康診断結果から生活習慣病発症のリスクを6年先まで予測する疾病リスク予測AIサービスの提供を開始したと発表した。

疾病リスク予測AIは、SOMPOホールディングスと共同開発されたもの。同AIは、人間ドック受診後のレポートに疾病リスク予測結果を掲載するといった取り組みを医療法人社団ミッドタウンクリニックと行っており、こうした実績を踏まえ、サービス化に至ったとのことだ。

また、同サービスは、SOMPOひまわり生命保険の「Linkx 健康トライ(リンククロス 健康トライ)」の機能の1つとして採用され、東芝グループはヘルスケアサービス企業をはじめとした多くの企業と連携し、今後同サービスの活用を進めていくとしている。

近年、個々人が自身の生活習慣の改善や健康増進を図り生活習慣病を予防することを目的に、発症リスクの把握に対するニーズが高まっているという。

こうした中で、東芝グループは、産業分野で培ってきたAI・ビッグデータ解析技術や、国内外の大学などと共同研究してきたヘルスケアデータマイニング技術を応用して疾病リスク予測AIを開発したとのことだ。

疾病リスク予測AIサービスでは、1年分の健康診断データから、糖尿病・高血圧症・肥満症・脂質異常症・肝機能障害・腎機能障害の6つの生活習慣病リスクについて、6年先までの予測結果を提供する。

このほかにも、企業や健保、自治体など団体の予測結果を分析し、健康経営や地域住民の健康増進の推進に活用する検討も進めている。

これにより、利用者は高い精度でのリスクの可視化が可能となり、利用者自身の健康意識の改革、生活習慣の改善につなげることで、健康増進に役立てることができるとのことだ。

なお、東芝グループは今後、疾病リスク予測AIに加え、糖尿病性腎症重症化予防や心疾患などへのAI活用を進め、食生活や運動習慣改善などの行動変容を促すためのソリューション開発を進めていくとしている。

さらに、業界の垣根を超えた新たなパートナーとの連携やヘルスケアデータを活用した新規事業創出にも取り組んでいくとのことだ。